製品概要の説明とともに行われたデモンストレーションでは、新製品における3Dスキャンがどれだけ高速化されたかを、従来製品の「MetraSCAN 750」での作業と比較して見せた。なお、比較対象となるMetraSCAN 750は7本の赤色レーザーを搭載し、測定点数は1秒当たり48万点。デモンストレーションでは、車両のドアとクロームメッキが施されたホイールのスキャンを実施した。
新製品の主なターゲットは、製造業における品質管理、試作設計、生産技術であるという。専用ソフトウェアモジュールを用いて3D CADから検査項目を作成できる他、CADデータをマスターとして測定データとの形状比較も行えるなど、測定作業や分析、書類作成の効率化が図れる。また、出荷前のバーチャルアセンブルにも活用できるとのことだ。
新製品は3Dスキャナーであるとともに、「CMM:Coordinate Measuring Machine」、いわゆる“3次元測定機”であることをうたっており、「据え置きタイプの3次元測定機と3Dスキャナーの間」の高精度測定ニーズを狙っているという。
同社 クレアフォーム事業部 セールスマネジャの井原寧氏は、「3次元測定機は据え置きなので任意の現場に持ち運んでの測定ができず、かつ大物や入り組んだ形状の測定にも不向きである。また、ハンディータイプの3Dスキャナーは持ち運びができるものの、容積精度に乏しく、測定物が大きくなるほど精度は不利になる。MetraSCAN BLACKは持ち運びができ、かつ測定精度(測定解像度)も0.025mmであり、両者の弱点をカバーする存在である」とアピールする。
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