生コンからコンクリート気泡を自動消失させるロボットの商用機開発を開始ロボット開発ニュース

NejiLawとIHIは、型枠への打設において生コンクリートに変動的慣性力を印加し、コンクリート気泡を自動的に消失させるロボット「CB-zeROBO」の商用機開発を共同で開始した。

» 2020年07月14日 14時00分 公開
[MONOist]

 NejiLawは2020年6月23日、型枠への打設において生コンクリートに変動的慣性力を印加し、コンクリート気泡(CB)を自動的に消失させるロボット「CB-zeROBO(シービーゼロボ)」の商用機開発を、IHIと共同で開始したと発表した。コンクリート打設時に発生する気泡をコントロールし、高品質で高効率なコンクリート2次製品の製造を可能とする。

キャプション 「CB-zeROBO」の完成イメージ(クリックで拡大) 出典:NejiLaw

 CB-zeROBOには、NejiLaw代表の道脇裕氏が提唱する「CB理論」が用いられる。CB理論はCBの生成消失メカニズムに関する理論体系で、CB-zeRO技術として特許権利化されている。

 CB理論では、CB消失のメカニズムが3つに分けて提唱されている。1つ目は、変動的慣性力を印加することで瞬間的に無重力となり、各構成材料の摩擦力がゼロとなることで振動が増加し、コンクリートが安定状態に向かって流下することでCBが上面に浮き上がり、大気中に放出されるというものである。

 2つ目は、変動的慣性力を印加することでCBとコンクリートとの慣性力差が発生し、CBが求める大きさにまで分割されるというメカニズムだ。

 3つ目は、第1、2メカニズムでは消失させることができない、複数の粗骨材によって捕捉されたCBに関するもの。粗骨材の固有振動数に近い、振動数の印加が有効に働く可能性がある。

キャプション CB理論の第1、2メカニズム(クリックで拡大) 出典:NejiLaw

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