NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とPwCコンサルティング(PwC)は、デジタル設計データを活用して製造業の設計・調達関連業務の効率化を実現するデジタルマッチングプラットフォーム(設計/調達DX)の事業展開で協業すると発表した。2020年7月に数社の製造業顧客とともにスタートする実証実験を経て、同年度中の商用化を目指す。
NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム)とPwCコンサルティング(以下、PwC)は2020年4月27日、デジタル設計データを活用して製造業の設計・調達関連業務の効率化を実現するデジタルマッチングプラットフォーム(設計/調達DX)の事業展開で協業すると発表した。同年7月に数社の製造業顧客とともにスタートする実証実験を経て、2020年度中の商用化を目指す。
NTTコムは4月22日に、企業のデータ利活用に必要な全ての機能をワンストップで利用できる「Smart Data Platform」を活用し、2020年度から製造業に特化した業界協調型デジタルプラットフォームやDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションの展開を始めると発表している。同社は2019年9月に発表したSmart Data Platformを軸に、DXやICTを活用して社会課題を解決する「Smart World」の実現を目指しており、この製造業向けの展開は、Smart Worldの領域の1つである「Smart Factory」向けの取り組みとなる。
今回、PwCとの協業で推進するデジタルマッチングプラットフォームは、Smart Factory向け取り組みの第1弾だ。NTTコム スマートファクトリー推進室長の赤堀英明氏は「日本の製造業は大変革期にあり、これまでとは非連続な改革としてDXが求められている。当社が“つなぐ”ことを起点とした業界協調型デジタルプラットフォームを提供することで、共創協調領域の効率化と真のコアコンピタンスへのリソース投下を可能にし、日本の製造業がグローバルな競争環境の中で世界に対抗していくための業界全体の底上げに貢献したい」と語る。
その中で。今回発表したデジタルマッチングプラットフォームは、多数の製造業が非効率だと認識している設計・調達領域を対象としている。「例えば、時間がかかることの多い相見積もりや、取引先の固定化、3Dデータだけでは表現できない情報を伝えるのに必要な2D図面の書き起こしなどだ」(赤堀氏)。そういった設計・調達領域の課題を、NTTコムのICT技術力と、「未来のモノづくりの在り方の創造」に特化したノウハウを持つPwCのノウハウによって解決していく考えだ。
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