自動組み立て装置の設計製作などを行うエフ・アイ・ティは「日本ものづくりワールド 2020」(会期:2020年2月26〜28日/場所:幕張メッセ)内の「第24回 機械要素技術展(M-Tech)」に出展し、小規模装置の制御を簡単に実現する「smartPLC」を紹介した。
自動組み立て装置の設計製作などを行うエフ・アイ・ティは「日本ものづくりワールド 2020」(会期:2020年2月26〜28日/場所:幕張メッセ)内の「第24回 機械要素技術展(M-Tech)」に出展し、小規模装置の制御を簡単に実現する「smartPLC」を紹介した。
「smartPLC」は小規模装置向けに必要な機能を詰め込んだシンプルなコントローラーである。従来の装置制御では役割に合わせた機器を組み合わせて制御用の盤を作り、そこに配線する必要があった。しかし、小規模の装置の場合、この制御盤の設計や製造、配線が大きな負担となるケースがあった。「smartPLC」は制御盤の機能を代替し、制御盤の設計や製作工数を削減。盤内配線の負担を大幅に軽減できる点が特徴である。
「smartPLC」のサイズは縦164×横56×奥行き165mmで、同様の機能の制御盤に比べて体積で90%減少させられるという。入力が20点、出力20点であるため、複雑な制御はできないが小規模装置の制御であれば問題なく使用できる。アナログ入力2点、リレー出力1点なども持ち、SDスロットやLANポートも内蔵している。スイッチやセンサーなどの入力はe-CONでワンタッチ接続ができる。
制御にはラダープログラムが必要にはなるが、典型的なラダープログラムは同社の専用Webサイト「smartplc.org」からダウンロードできる。さらにUSBケーブル接続しプログラムを「smartPLC」にすぐに転送できる。価格は1台8万9500円(税別)となっている。
エフ・アイ・ティの代表取締役の古田高士氏は「複雑な制御を要求される場合には従来のPLCを使って制御盤を製作する方が良いことも多いが、小規模装置であれば費用面やスペース面、製作負荷面などからこれらが当てはまらない領域が存在する。こうした“隙間”のニーズを満たすような制御装置として『smartPLC』を展開している」と語る。
既に発売してから3〜4年が経過しているが、中小から大手まで幅広い製造業から徐々に引き合いが増えているという。ユーザーは、機械メーカーではなく工場で、治具の製作や自動化領域の拡大などを現場側で行うために導入するケースが多いとしている。
古田氏は「制御盤の設計や製作、配線は現場などで行うのは大きな負担になる。『smartPLC』は小型化、簡単、低価格が特徴で、現場の判断ですぐに導入して使える。こうした点を価値として訴えていく」と語っている。
簡単スマートファクトリー実現には後付けPLCが効く
価格は1万円、「からくり」から“一歩だけ”進んだ制御機器が開拓する隙間市場
古い機械でも後付けで簡単見える化、HMI技術が生きた「横取り君」が示す価値
製造現場のIoT活用は実は簡単? 1週間で生産設備見える化を実現した日本電産
IEC 61131-3とPLCopenの目的とは
Motion Control FBの共通仕様と単軸の位置決め制御Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク