では、フィラメントをセットしてロードしてみよう。フィラメントカバーを開けて、送り方向に注意しながら、左上にあるフィラメントの吸入口にフィラメント先端を押し込む。リールはそのままスプールホルダーにセットする。ちなみに、Adventurer3Xは造形中にフィラメントの残量がなくなっても、継ぎ足し造形が可能な「フィラメント検出機能」を備えている。
フィラメントの準備ができたら電源を入れて、本体メニューの[樹脂交換]から[押出]を実行する。なお、メニューの[設定]から表示言語を日本語に変更できる(なぜか日本語ボタンが「あ」ではなく「の」と表示されている)。
[押出]を実行するとヘッドの加熱が始まり、十分な温度になるとノズルからフィラメントが勢いよく出てくる。問題なくノズルからフィラメントが押し出されていることを確認できたら、[確認]ボタンで停止する。
次に、キャリブレーション(水平出し)を行う。この作業の良しあしで造形品質が左右されるといっても過言ではない。これまで「ダヴィンチ 1.0」やダヴィンチ Jr.1.0を使用していて、このキャリブレーション作業が“非常に面倒”という印象を持っていたのだが、Adventurer3Xは特許取得済みのエクストルーダーの構造により、[校正]メニューでZ軸を調整するだけで簡単にキャリブレーションが完了した(タッチパネルで↑/↓を操作するだけ)。ノズル先端とカーボンファイバー製プラットフォームとの隙間については、コピー用紙2枚を挟み、やや抵抗を感じながらも動かせる程度に調整する必要があるとのことだ。
ついでに、排気フィルターも取り付けておこう。これはマグネット式になっており、庫内の奥側天面部分にあるファンの位置にセットする。これで本体の準備は完了だ。
なお、カーボンファイバー製プラットフォームを使用する際は、造形開始前に、プラットフォームの表面にスティックのりを塗布する。こうすることで造形物の食いつきが良くなり、反りや剥がれを防止できるという。使用後はぬるま湯で優しくこすり洗いすればきれいになる。
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