日立ソリューションズは、MATLAB/Simulinkを用いて車載ソフトウェアのモデルベースを開発する際の、テスト工程を効率化する「モデルベース開発ソリューション」を発表した。HILS環境での実機テストを、SILS環境で安価に実施できるようになる。
日立ソリューションズは2020年1月14日、MathWorksの「MATLAB/Simulink」を用いて車載ソフトウェアをモデルベース開発する際のテスト工程を効率化する「モデルベース開発ソリューション」を発表した。同年4月1日から提供開始する。
MATLAB/Simulinkは、視覚的なGUIによって、電子制御ソフトウェアのモデルベース開発を支援するツール。今回発表されたモデルベース開発ソリューションでは、日立ソリューションズの専門技術者によるMATLAB/Simulinkの導入コンサルティングや、実機相当テストをPC上でシミュレーションできるSILS環境の構築が提供される。
また、実機を仮想的に再現するHILS環境は、高額で台数も少ないが、同社が開発した統合シミュレーションモジュールを使えば、SILS環境を更新しなくても、他社のデバッグツールと連携して安価かつ短期間で実機相当テストを実施できる。つまり、SILS環境で、HILS環境のシミュレーションテストが可能になり、テスト工程が効率化できる。同ソリューションでは、実機相当テストと実機テストの結果から差分をレポート出力することも可能で、それをもとに影響調査や等価検証を一目で確認できる。
さらに、独自の車載ネットワークログ変換ツールを用いることで、過去の車両テストで取得した車載ネットワークログから新しい車両向けの車載ネットワークログを生成できる。試作車両の完成までに、前倒しで実車相当テストが実施可能になり、テスト工程を大幅に短縮する。
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