東芝グループは、「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)に出展し、産業用コントローラーやIoT(モノのインターネット)対応インバーター、リチウムイオン二次電池「SCiB」を容易に扱えるBMU(バッテリーマネージメントユニット)新製品などを紹介した。
東芝グループは、「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)に出展し、産業用コントローラーやIoT(モノのインターネット)対応インバーター、リチウムイオン二次電池「SCiB」を容易に扱えるBMU(バッテリーマネージメントユニット)新製品などを紹介した。
東芝インフラシステムズは、産業用コントローラー新製品「ユニファイドコントローラ nv-packシリーズ typeFA」「ユニファイドコントローラ Vmシリーズ typeS」を参考出展した。両製品はソフトウェアPLCによるフィールド機器のリアルタイム制御と、WindowsおよびLinuxアプリケーションの実行を同一機器で統合したことが特徴。OT(制御技術)システムとITシステム間のデータ連携を機器内部で完結する。
ユニファイドコントローラ nv-packシリーズ typeFAは産業用コンピュータ、同Vmシリーズ typeSはボックス型PLCのフォームファクタを採る。両製品ともクアッドコアのインテル製CPUが実装され、リアルタイム性を確保した東芝独自のLinux「Skelios」が動作する。CPUの1コアがソフトウェアPLCに割り当てられ、他の3コアがLinuxコンテナおよびKVM上のWindowsを実行する。
両製品で実行されるソフトウェアPLCとLinux/Windowsは、共有メモリによるデータ連携に対応する。IEC 61131-3準拠のPLCユーザーアプリケーション、Linux/Windowsユーザーアプリケーションで利用できる共有メモリアクセスAPIが用意されており、ネットワークを介すことなく、OTとITシステム間のセキュアなデータ連携が可能になる。OTシステム上のデータをITシステムで高度に解析し、OTシステムへフィードバックするアプリケーションの開発などが容易になる。
両製品はOPC UAに対応し、フィールド機器で得たデータをエッジ内で処理するエッジリッチな現場の実現に貢献するという。同社担当者は「従来はPLCがエッジに設置され、クラウドに現場のデータを送って処理していた。われわれはエッジをより充実させることで、クラウドで行っていた処理をエッジに移管し、クラウドへの通信を必要最小限に抑えたいと考えている。これにより、セキュリティが向上するとともに、制御システムへの即時フィードバックが可能になる」と述べる。
ユニファイドコントローラ Vmシリーズ typeSは2019年内、同nv-packシリーズ typeFAは2020年初頭の発売を予定している。
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