Cadence Design Systemsは、電気と熱の協調シミュレーションソリューション「Cadence Celsius Thermal Solver」を発表した。
Cadence Design Systems(ケイデンス)は2019年9月17日、電気・熱の協調シミュレーションソリューション「Cadence Celsius Thermal Solver」を発表した。有限要素法(FEA)と数値流体力学(CFD)を統合したシステム解析環境で、ICからシステム筐体まで、電子システムの全レベルの設計に対応する。
Celsius Thermal Solverは、過渡および定常状態を解析し、電気・熱の協調シミュレーションを高精度に実行する。処理速度も、クラウド向けに最適化された大規模並列アーキテクチャにより、従来のツールと比較して最大10倍に向上している。
同社のIC、パッケージ、PCB設計プラットフォームとの統合環境でシステム解析・設計検討が可能になるため、電子回路の設計時に熱問題を早期に解析し、問題を共有することで、設計のやり直しが少なくなる。
また、PCBやICのパッケージングで、Celsius Thermal Solverを同社の「Clarity 3D Solver」「Voltus IC Power Integrity」「Sigrityテクノロジー」と統合すれば、電気と熱解析を組み合わせたシステムレベル熱シミュレーションにより、電気と熱の両方の流れを従来より高精度にシミュレーションできる。
さらに、全ての対象物に関して、大規模システムのシミュレーションを高精度に実行できる。ICのサイズや構造に加え、そのパワーディストリビューションをシャシーサイズの構造と合わせてモデリング可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.