日本分析機器工業会(JAIMA)と日本科学機器協会(JSIA)は2019年9月4日、共同で主催している分析機器・科学機器の専門展示会「JASIS(Japan Analytical & Scientific Instruments Show)2019」(2019年9月4〜6日、千葉県・幕張メッセ)の開催に合わせて記者会見を行った。
日本分析機器工業会(JAIMA)と日本科学機器協会(JSIA)は2019年9月4日、共同で主催している分析機器・科学機器の専門展示会「JASIS(Japan Analytical & Scientific Instruments Show)2019」(2019年9月4〜6日、千葉県・幕張メッセ)の開催に合わせて記者会見を行い、他団体や研究機関との横連携やソリューション提案を強化する方針を示した。
「JASIS」は日本分析機器工業会と日本科学機器工業会が共同開催する分析機器や科学機器に特化した展示会で、アジア最大級の規模を誇る。テーマは、2017年から3年連続で「未来発見。」としている。出展社数は478社、出展小間数は1423コマとなり、過去最高となった2017年には及ばなかったものの高水準の出展数を維持している。期間中の来場者数は2万5000人を目指すとしている。
主催団体の1つである日本分析機器工業会 会長の中本晃氏(島津製作所 代表取締役会長)は「分析機器市場は順調に推移しており2018年度は前年度比約4%増の5891億円となっている。ただ、分析機器も従来よりも踏み込んで『科学技術を発展させるために何が必要か』を考えなければならない時代になっている。測れないものは工業製品として作ることはできない。『新たな価値をモノとして作るためには何が必要か』という考え方で、社会課題から逆算したソリューション化を進めていく必要がある。JASISでもそういう考えを背景に、オープンソリューションフォーラムやライフサイエンスイノベーションゾーン、JASISカンファレンスなどを強化してきた」と考えを語っている。
JASISカンファレンスでは、35団体から51セッションを用意した。今回は環境化学会、SFC研究会、東京大学などと新たに共催企画を実施し、団体や関連企業との横連携を強化している。ライフサイエンスイノベーションゾーンでは、「バイオファーマ&次世代ヘルスケアへの扉を開ける」をテーマとし、企業展示とともに、基調講演と企業プレゼンテーションなどを展開する。オープンソリューションフォーラムでは、ソリューションを前提に「パーソナルケア」「おいしさ評価」「接合と表面処理」の3つのテーマを設定し、基調講演や企業発表などを行う。
さらに、2017年から取り組み始めた、Web上で展示会を体験できるバーチャル展示会「JASIS WebExpo」をさらに強化する。2018年は14社の出展だったが、2019年は19社の出展となった。また、開催期間を展示会前と展示会後に設定し、2018年は約4800人の参加があったが、2019年は開催前の時点で既に7300人の参加があったとしている。日本分析機器工業会でJASIS委員長を務める長谷川武義氏は「2018年は4800人中展示会に実際に足を運べなかった人が1200人いた。バーチャルとリアルを組み合わせることで間口を広げ、より多くの人に価値を認識してもらえれば、展示会自体にも足を運んでもらえるようにもなる」と意義について語っている。
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