“モノづくりの民主化”を象徴する、発展し続ける3Dデータを取り巻く世界日本におけるファブラボのこれまでとこれから(4)(3/4 ページ)

» 2019年08月30日 10時00分 公開

オンラインプラットフォームやデータライブラリ

 世の中には、多彩なオンラインプラットフォームやデータライブラリが存在しており、世界の愛好家たちが作った3Dデータが集約されています。これらを活用することで、3Dデータを作成しなくても(3Dモデリングが苦手でも)3Dプリントを楽しむことができます。

 なお、以下で取り上げたオンラインプラットフォーム/データライブラリのほとんどで、「データの用途は、非営利の個人利用に限定する」といった条件が付けられています。使用する際は、必ず利用条件を確認してください。

Thingiverse

図7 「Thingiverse」のWebサイト 図7 「Thingiverse」のWebサイト(https://www.thingiverse.com)[クリックで拡大]

 「Thingiverse」は、3Dプリンタ「MakerBot」の3Dデータ共有サイトです。ページ上部の[EXPLORE]から、[CATEGORIES]メニューをのぞいてみてください。「Art」「Fasion」「Gadgets」「Hobby」などのカテゴリーごとに、3Dモデルが分類されています。また「CUSTOMIZABLE THINGS」のメニューでは、基礎形状を選んだ後に、幾つかの部位を数値入力でカスタマイズできます。全てのモデルが3Dプリント可能な形式でダウンロードできます。また、自身で作成した3Dモデルも公開できますので、世界のユーザーに向けてアイデアを発信してみるのも面白いかもしれません。

GrabCAD

図8 「GrabCAD」のWebサイト 図8 「GrabCAD」のWebサイト(https://grabcad.com)[クリックで拡大]

 「GrabCAD」は、プロユース向けのプラットフォームです。工業製品や自動車、航空機など、高度な設計がなされた3Dモデルが集まっています。ダウンロードとアップロードが可能です。データのファイル形式は3D CAD用形式ですので、3Dプリントする場合は、いったん3D CADでの読み込みが必要です。また、「challenges」カテゴリーでは、NASA(米国航空宇宙局)やエアバス、ストラタシスなどが企画する、さまざまなコンテストが実施されています。

yeggi

図9 「yeggi」のWebサイト 図9 「yeggi」のWebサイト(https://www.yeggi.com)[クリックで拡大]

 「yeggi」は、3Dデータを検索するサービスです。幾つかのオンラインプラットフォームを横断的に検索できます。現在、200万を超えるデータにアクセスできるようです。例えば「GoPro」と入力すると、GoProに関連する拡張パーツやアイデアパーツが1900件ほどヒットします。もちろん、どの3Dデータも3Dプリント可能です。

NASA 3D Resources

図10 「NASA 3D Resources」のWebサイト 図10 「NASA 3D Resources」のWebサイト(https://nasa3d.arc.nasa.gov)[クリックで拡大]

 「NASA 3D Resources」には、探査機や惑星、惑星の地表データなど、さまざまな宇宙関連のデータが公開されています。これらのデータはWebブラウザ上で閲覧できる他、3Dプリントに適したファイル形式でダウンロードできます。

スミソニアン博物館

図11 「スミソニアン博物館」のWebサイト 図11 「スミソニアン博物館」のWebサイト(https://3d.si.edu)[クリックで拡大]

 スミソニアン博物館の収蔵品の3Dデータが100点ほど公開されています。これらのデータはWebブラウザ上で閲覧できる他、3Dプリントに適したファイル形式でダウンロードできます。

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