機械学習自動化プラットフォームを展開するDataRobotは2019年7月23日、日本国内での事業展開の状況と、同年8月1日から提供を始める新たなサービス「AIサクセスプログラム」について説明した。
機械学習自動化プラットフォームを展開するDataRobotは2019年7月23日、東京都内で会見を開き、日本国内での事業展開の状況と、同年8月1日から提供を始める新たなサービス「AIサクセスプログラム」について説明した。
DataRobot カントリーマネージャー/ジャパンの原沢滋氏は「DataRobotが日本で活動を初めて約3年、日本法人を立ち上げて約2年半が経過した。日本法人の立ち上げ時点で4人だった社員数も、現在は39人まで増え、多数のパートナー企業も協力してくれている。顧客数も150社以上になった。これは、PoC(概念実証)などの用途でお試しで利用しているユーザーは入っておらず、サブスクリプションでのライセンス契約を更新してくれている企業の数だ」と胸を張る。
この150社以上という数字は95%というライセンス更新率の高さに支えられている。外部に採用事例を公開可能な企業数も32社に増え「これらの他にもZOZOやオリコなどが採用を公表してくれている」(原沢氏)という。
また、米国本社のDataRobotも、2017年半ばから買収戦略を強化している。2019年に入ってからは、2月にデータマネジメントのCursor、6月には機械学習とその運用(MLOps)を手掛けるParallelMと買収を重ねている。原沢氏は「どこで何をしたらDataRobotの事業を強化できるのかということをよく分かった買収戦略をしっかり実行できているイメージだ」と語る。
今回発表したAIサクセスプログラムは、DataRobotの掲げる「AIの民主化」において、同社のプラットフォームによって機械学習を自動化するだけでなく、そこから作り出したAIを活用したビジネスで成功を収めてもらうことを目的としたサービスになる。グローバルで1000社、国内で150社以上の成功事例を基に、国内市場向けに最適化したプログラムになっている。
DataRobot チーフデータサイエンティストのシバタアキラ氏は「進化の早いAI技術は解決できる問題の幅が飛躍的に広がっている。DataRobotは、限られたデータサイエンティストだけでなく、より多くの人にAIを扱ってもらえるように機械学習自動化プラットフォームを提供してきた。実際に世界的な大企業の80%はAIを全社的に導入するようになり、AIがもたらすビジネスバリューは2019年に200兆円になるなど、市場は大幅に拡大している。その一方で、52%の企業でAIを事業実装できていないという調査結果も出ている」と説明する。
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