検知精度を10%向上、三菱電機が“動作切り分け”によるAI機器診断技術を開発人工知能ニュース(1/2 ページ)

三菱電機は2019年7月8日、AI技術「Maisart」を用いて、製造設備などの機器のセンサーデータから機器の動作の移り変わりを示す「状態遷移モデル」を自動生成し、動作ごとに適切な異常検知条件を自動設定することで、高精度に異常を検知する機器診断技術を開発したと発表した。

» 2019年07月09日 11時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 三菱電機は2019年7月8日、AI技術「Maisart」を用いて、製造設備などの機器のセンサーデータから機器の動作の移り変わりを示す「状態遷移モデル」を自動生成し、動作ごとに適切な異常検知条件を自動設定することで、高精度に異常を検知する機器診断技術を「世界で初めて」(三菱電機調べ)開発したと発表した。

機器層とエッジ層を中心としたAI開発

photo 三菱電機 情報技術総合研究所長 楠和浩氏

 三菱電機ではAI開発の方向性として「主に3つの階層で考えている」と三菱電機 情報技術総合研究所長 楠和浩氏は述べる。1つ目がさまざまなデータを創出する「機器の領域」そしてリアルタイム性やセキュリティの観点で情報の取捨選択などを行う「エッジコンピューティング領域」そして、クラウドなどの「ITシステム領域」である。

 この中で三菱電機では数多くの機器を保有する強みを生かし、特に機器層とエッジ層を重視した開発を推進する。この方向性で開発されたのが、AI技術ブランドである「Maisart」である(※)。「Maisart」は「コンパクトな人工知能」技術を核とし、データの発生源に近いところで使用できることが特徴だ。機器への搭載や、エッジコンピューティング領域におけるスマート化などへの活用を目指している。

(※)関連記事:三菱電機のAI技術「Maisart」は「大手クラウドベンダーとは一味違う」

 AI技術としては、ディープラーニング、強化学習、ビッグデータ分析などに取り組むが「それぞれでアルゴリズムのコンパクト化や、学習と分析の効率化などを実現し、演算量を削減することで機器やエッジコンピューティングとして搭載できるようにするこれらを認識や原因推定、予兆検知、最適制御、自動化などに活用するという方針だ」と楠氏は述べる。

photo 三菱電機のIoT向けの開発の考え方(クリックで拡大)出典:三菱電機
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