ソニーは、LPWA通信規格の1つ、ELTRES対応の通信モジュール「CXM1501GR」を発表した。920MHz帯発信用の変調LSIやGNSS受信LSI、各種高周波部品を内蔵し、920MHz帯およびGNSSアンテナが直結できるため、多様なIoT向けエッジ端末の設計を支援する。
ソニーは2019年5月28日、低消費電力広域(LPWA)通信規格の1つ、ELTRES(エルトレス)対応の通信モジュール「CXM1501GR」を発表した。サンプル出荷は同年6月からで、価格は税込5000円となっている。
ELTRESは、伝送距離100km以上、コイン電池1つで動作し、時速100kmの高速移動時でも安定した通信が可能な、ソニー独自の通信規格だ。
CXM1501GRは、新開発のπ/2シフトBPSK変調(二位相偏移変調)LSIを内蔵。また、920MHz帯の外付けアンテナとのインピーダンス整合回路を内蔵しており、同モジュールに汎用アンテナを直結できる。専用アンテナの場合もアンテナ設計が容易だ。
さらに、GNSS受信LSIを内蔵し、GPS、GLONASS、準天頂衛星システムQZSS(みちびき)に対応。GNSS受信に必要なSAWフィルターなどの高周波部品も搭載し、GNSSアンテナを直結できる。
大きさは16×16×2.0mmで、65pin LGAパッケージで提供する。電源電圧は2.0V、インタフェースはUARTだ。
日本電波法に基づいた無線設備の工事設計認証や、日本電気通信事業法に基づく技術基準適合認定を取得済み。今秋には、ソニーネットワークコミュニケーションズ、NECネッツエスアイ、オリックスが提供する「ELTRES IoTネットワークサービス」の開始が予定されており、CXM1501GRを組み込んだIoT(モノのインターネット)向けエッジ端末が同サービスに接続できるようになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.