なおブラックベリーは、セキュリティ企業のサイランス(Cylance)を2019年2月に買収しており、これに併せて同年4月に組織再編を行った。現在はサイランス、IPライセンシング、そしてQNXなどを含めたIoTという3つの部門(Division)に分かれている。
このIoT部門の傘下に、組み込みやエンドポイント技術を統括するBlackBerry Technology Solutions(以下、BTS)が入り、さらにその下にQNXやサーティコムなどが並ぶ体制となった。
ブラックベリー シニア・バイスプレジデント兼BTS 共同代表のケイヴァン・カリミ(Kaivan Karimi)氏は「新たな体制は、IoTとして何でもがエンドポイントとしてつながる時代を見据え、ITで得た技術をIoTやエンドポイント側にすぐに生かしていくことを狙いとしている。自動車は、この体制のメリットが生きる代表的なアプリケーションだ」と説明する。
またカリミ氏は、日本政府が目指す「Society 5.0」の実現に向けて、ブラックベリーのセキュリティや信頼性の高い制御ソフトウェアなどのソリューションが貢献できると訴えた。「高齢化は日本だけではなく世界全体の課題だ。しかし、政府としてこの課題に手を打とうとしている国や地域はそれほど多くない。人間のために技術を使うというSociety 5.0を打ち出した、日本政府に敬意を表したい」(同氏)としている。
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