QA4AI(AIプロダクト品質保証)コンソーシアムは「AIプロダクト品質保証ガイドライン 2019.05版」を策定した。2019年5月17日に東京都内で開催する「Open QA4AI conference 2019」に合わせて発行する予定だ。
AI(人工知能)技術を活用した製品の品質保証に関する調査/体系化、適用支援/応用、研究開発を推進するQA4AI(AIプロダクト品質保証)コンソーシアムは2019年5月13日、「AIプロダクト品質保証ガイドライン 2019.05版」を策定したと発表した。同年5月17日に東京都内で開催する「Open QA4AI conference 2019」に合わせて発行する予定。同コンソーシアムによれば、AIプロダクトの品質保証のためのガイドラインは「日本初」(リリース文より)だという。
今回策定したAIプロダクト品質保証ガイドラインでは、AIプロダクトの品質保証に関する技術的特質と課題を解説した上で、AIプロダクトの品質保証の構築や評価において考慮すべき5つの軸である「Data Integrity」「Model Robustness」「System Quality」「Process Agility」「Customer Expectation」を提示し、それらのバランスや余力について論じている。 また、AIプロダクトの品質保証を推進していくための技術をカタログとして整理している。これは、機械学習や深層学習(ディープラーニング)に基づくAIプロダクトが、従来のソフトウェア品質保証技術を適用できない、もしくは適用が限定的になってしまうためだ。そして、このカタログを基盤として、コンテンツ生成系システム、スマートスピーカー、産業用プロセス、自動運転という4つのドメインに対する個別のガイドラインを例示するとしている。
なお、AI技術は発展途上であり、今回のガイドラインは網羅性や完全性を企図したものではない。このため各組織では「ガイドラインを指針として自ドメインや自社、自組織の状況などを熟慮し反映する必要がある」(リリース文より)という。
QA4AIコンソーシアムは2018年4月、産学から24人と3つの組織/団体が発起人に名を連ねて設立された。会員として、AIと品質保証それぞれの分野で業界をリードする個人が参画しており、約1年間の活動を経て会員数は41のメンバー/組織となり、AIプロダクト品質保証ガイドラインの発行にもこぎつけた。今後も年1回のペースで更新していく予定で、2020年度以降は実際の製品開発に適用した報告を行うことも想定している。
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