PTCのライフサイクル管理ソフト「Windchill」と3D CADソフト「Creo」を、日本特殊陶業が採用した。導入により、3D中心で設計情報を管理運用できるようになり、設計と営業間のタイムリーな情報交換が可能になったことで、営業効率も向上した。
PTCジャパンは2019年2月26日、日本特殊陶業がPTCのライフサイクル管理(PLM)ソフトウェア「Windchill」と3D CADソフトウェア「Creo」を採用したと発表した。
両ソフトを採用したのは、日本特殊陶業の機械工具事業部。これまで同事業部では、設計を3D CADでデジタル化していたが、その後2D CADで図面化するという非デジタル化作業をしていた。そのため、情報の再入力が発生し、後の行程でデジタルデータが活用できないなど業務効率面で課題があった。また、これまで設計情報管理は2D図面しか扱えず、業務改革が進まない要因になっていた。
今回、WindchillとCreoを導入したことで、3D中心で設計情報を管理運用できるようになった。図面管理以外にも、Windchillをポータルとして、設計側が営業部門に対して積極的に図面情報や設計の進捗を開示する「設計業務の見せる化」が可能になった。設計と営業間のタイムリーな情報交換が可能になったことで、営業効率も向上した。
今後は3D CAD設計を定着させ、E-BOM(設計部品表)やM-BOM(製造部品表)、BOP(Bill of Process:工程表)などIoT(モノのインターネット)化を進める。さらに、これを製造部門、販売促進部門にも展開し、在宅勤務や出張先、海外拠点などからも製品データを活用できるようにすることで、働き方改革につなげていく。
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