小糸製作所と米国子会社のノース・アメリカン・ライティングは消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2019」(2019年1月8〜11日、米国ネバダ州ラスベガス)において、自動運転車の環境認識用センサーを内蔵したランプを出展する。2019年1月6日に先行して開催されたメディア向けのイベントでも同製品を紹介した。
小糸製作所と米国子会社のノース・アメリカン・ライティングは消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2019」(2019年1月8〜11日、米国ネバダ州ラスベガス)において、自動運転車の環境認識用センサーを内蔵したランプを出展する。2019年1月6日に先行して開催されたメディア向けのイベントでも同製品を紹介した。
小糸製作所はこれまでにも、LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)やカメラ、ミリ波レーダーといった周辺環境を認識するセンサーをヘッドランプに組み込んだユニットを提案してきた。車両のデザイン性を損なわずにセンサーを車両に搭載できる点や、ランプのクリーニングを利用してセンサーの視界を保てる点が強みだ。
これまでは模型によるアイデアの紹介だったが、CES 2019では実際に動作するセンサーを組み込んだ試作品を披露する。CES 2019に出展するランプは、リアルタイムに動作するカメラとLiDARを組み込んだ。LiDARは、複数のベンチャー企業と協力しながら小型化と車載用としての信頼性の向上を並行して進めている。協力している相手先の具体的な企業名は非公表。
なお、今回の展示品はミリ波レーダーは搭載できていない。「次回のCESに向けた“宿題”はミリ波レーダーもユニットに収めることだ。カメラは十分な小ささだが、LiDARとミリ波レーダーはさらに小型化する必要がある。LiDARは1辺が5cm程度までサイズを小さくしたい。ミリ波レーダーもLiDARと同様に、社外と協力しながら小型化する」(小糸製作所 執行役員 技術本部副本部長 モビリティ戦略部長の東祐司氏)。
出展するセンサー内蔵ランプは無人運転車への搭載を想定しており、ヘッドランプとリアランプのどちらでも使用できるようにする。車両の四隅に搭載することにより、カメラとLiDARで周囲360度を監視する。また、クルマが自動運転中であることを示す色として、国際規格となる見通しのターコイズブルーの灯火とした。2020年以降の規格化に向けて欧州や米国で議論が進められている。小糸製作所はこの他にも、自動運転車のコミュニケーションとして車両の前後に文字やイラストでメッセージを表示するシステムもCES 2019に出展する。
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