ベッコフオートメーションと駿河精機、コアコンセプト・テクノロジーの3社は「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」(2018年11月1〜6日、東京ビッグサイト)において、IoTやAIなどの機能を組み込んだ小型マシニングセンタを参考出展した。
ベッコフオートメーションと駿河精機、コアコンセプト・テクノロジーの3社は「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」(2018年11月1〜6日、東京ビッグサイト)において、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などの機能を組み込んだ小型マシニングセンタ「SCB-1」を参考出展した。ポイントは汎用の技術を用いている点で、3社共同で工作機械のIoT化に対する技術力をアピールした。
「SCB-1」は、ベッコフオートメーションが展開するPCベースのオープンなCNC「TwinCAT CNC」を活用し、制御処理を実現。AIを用いたモジュールのCNCへの組み込みや制御情報やセンサー信号情報のリアルタイムモニタリングを実現した。実際の機械の製作や機構技術については駿河精機が担当し、情報の見える化を実現するHMI実装についてはコアコンセプト・テクノロジーが担った。
さらに、「SCB-1」の実演では、機械制御の研究で知られる慶応義塾大学 准教授の柿沼康弘氏からのアドバイスを受けた。同教授が提唱するサーボ制御情報から機械加工の切削力を演算により推定する「センサーレス切削力計測」を、自作演算処理として実装しCNCへ組み込んでいる。
これらの推定切削力をはじめとする制御情報やセンサー信号情報は、毎分2万回転で高速に回転する切削工具が7.5度回転するたびにタイムスタンプ付きでリアルタイムにモニタリングできる。機械本体に取り付けた振動センサーの信号情報は「Scikit-learn」というオープンソースのAIライブラリであらかじめ学習させた。今回の展示では切削工具の加工ワークへの異常接触をAIモジュールが判定して機械が停止するデモンストレーションも実施した。
さらに、特徴を示したのが“つながる”機能である。「SCB-1」はエッジ向けのIoT基盤やつながる仕組みとして注目されているファナックの「FIELD system」、シーメンスの「Mindsphere」、三菱電機などの「Edgecross」の3つの対応し、それぞれのプラットフォームでリアルタイムの情報を可視化できるようにした。
ただ、これらのデモンストレーションを行ったものの、「SCB-1」はあくまでも参考出展で、製品化は考えていないという。
「SCB-1」開発の狙いについて、ベッコフオートメーション 代表取締役の川野俊充氏は「汎用技術やオープンな技術を組み合わせるだけで、工作機械を“つながる化”、“知能化”できる。それを訴えたかった。簡単にIoTやAIなどの技術を工作機械に加えるだけで新たな付加価値をもたらすことができる」と語っている。
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