SOLIDWORKS 2018から初めて搭載されたトポロジー最適化。この機能も、SOLIDWORKS 2019における「機能の深化」領域で強化されたポイントの1つで、SOLIDWORKS Simulation Professional、もしくは同Premiumで利用することができる。
「トポロジー最適化は、材料費の抑制や部品の軽量化に大きく寄与する機能。難しい機能だと考えているユーザーもいるかもしれないが、部品の軽量化や(自動車設計に用いた場合には)燃費の向上に威力を発揮する」(ソリッドワークス・ジャパン マーケティング部 田口博之氏)
SOLIDWORKS 2018のトポロジー最適化では、応力制約を用いた形状生成をサポートしていた。SOLIDWORKS 2019では、応力制約に加えて固有値制約を用いた形状生成に対応し、解析結果をメッシュボディーに直接出力できるようになった。このメッシュボディーをCADに読み込み、再モデリングを行うことで、下流工程にトポロジー最適化の成果を渡すことが可能になる。
メッシュボディーのモデリングやリバースエンジニアリングでは、改善された3Dモデリング機能が高い効果を発揮する。メッシュボディーからモデリングを行う場合は、CADにメッシュボディーをインポートし、参照平面とボディーの交線で断面を複数作成する。この断面をサーフェス機能のロフトで接続することで、CAD編集可能なジオメトリが作成できるという。
SOLIDWORKS 2019で第3の強化領域となる「ポートフォリオの活用」では、3次元CADビュアー「eDrawings」の強化がハイライトされていた。
eDrawings 2019では、サポートフォーマットを増加した。新たにサポートしたフォーマットは、Parasolid、Solid Edge、ACIS、JT、NXだ。また、コンフィギュレーションが設定されたSOLIDWORKSネイティブデータを、eDrawings Viewerで直接閲覧することが可能となった。そして、3D HTMLファイルをeDrawingsから保存可能となったことも大きなポイントだ。これにより、「3D HTMLファイルを任意のWebサーバに設置することで、ブラウザから3Dデータを参照することができるため、ロースペックなコンピュータやスマートフォンでも利用できる」(田口氏)ようになった。
その他、自由表面で非ニュートン流体の解析に対応した「Flow Simulation」、柔軟な境界条件の設定が可能となった「Plastics」、柔軟に基板情報をCADへやりとりできる「PCB」、デノイザーによる高速なノイズ排除とレンダリングに対応した「Visualize」など、多くのSOLIDWORKSファミリーが機能を強化している。
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