Fiat Chrysler Automobiles(FCA、フィアットクライスラー)は2018年10月22日、カルソニックカンセイの親会社であるCKホールディングスにMagneti Marelli(マニエッティマレリ)を8060億円で売却すると発表した。
Fiat Chrysler Automobiles(FCA、フィアットクライスラー)は2018年10月22日、カルソニックカンセイの親会社であるCKホールディングスにMagneti Marelli(マニエッティマレリ)を62億ユーロ(約8060億円)で売却すると発表した。CKホールディングスはこれを受けて社名を「マニエッティマレリCKホールディングス」に変更する。
統合後の新会社の売上高は152億ユーロ(約1兆9750億円)で、独立系では世界10位の自動車部品メーカーとなる。新会社が持つ工場や研究開発拠点はグローバルで200カ所以上に上る。2017年度の業績は、カルソニックカンセイの連結売上高が9986億円、マニエッティマレリは82億ユーロ(約1兆660億円)だった。
マニエッティマレリのイタリア事業における雇用を維持するため、フィアットクライスラーは新会社と複数年にわたる部品供給に合意する予定だ。
カルソニックカンセイの現本社は埼玉県さいたま市に維持する。マニエッティマレリCKホールディングスの経営は、カルソニックカンセイ CEOのベダ・ボルゼニウス氏が日本から指揮を執る。マニエッティマレリ CEOのエルマンノ・フェラーリー氏は、新会社の取締役に就任する。
FCA CEOのマイク・マンレー氏はマニエッティマレリの売却について「マニエッティマレリが次のステージへと飛躍する可能性を十分に発揮できる選択肢を慎重に検討してきた。その結果、お客さまや従業員にとって、カルソニックカンセイとの統合が最も理想的だと判断した。統合後もマニエッティマレリは重要な取引先であり、今後も両社の関係が一層強化されることを期待している」とコメントした。
日産自動車は2016年、同社が保有するカルソニックカンセイの全株式を、投資会社のコールバーグ クラビス ロバーツ(KKR)に売却。KKR傘下の投資ファンドが保有する特別目的会社CKホールディングスが、カルソニックカンセイの親会社となった。
“日産系”から離脱したカルソニックカンセイは、2021年までの中期経営計画で「独立心、主体性のあるシステムソリューションプロバイダー」を目標に掲げる。コネクティビティと自動運転、電動化に対応したキャビンの提供をビジネスの柱の1つに位置付けており、車載セキュリティの新会社を設立するなど具体的な活動も進めている。
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