ヴァレオジャパンは「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、幕張メッセ)において、画面上で前方車両を透かしてさらに前方を見えるようにする「XtraVue」を日本初公開した。
ヴァレオジャパンは「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、幕張メッセ)において、画面上で前方車両を透かしてさらに前方を見えるようにする「XtraVue」を日本初公開した。車車間通信(V2V)と、第5世代移動通信(5G)の普及を前提に開発した視界確保を支援するシステムだ。2024年ごろに規格が策定される「Automotive 5G」とともに製品化を目指す。
会場のデモンストレーションでは、車両を前後に2台並べ、前の車両のフロントグリルにあるカメラの映像をWi-Fi経由で後続車両に伝送した。後続車両は、自車のフロントカメラの映像と前方車両の画像を合成し、前方車両を透かして前方が見えるようになる。運転支援向けにカメラの装着が進んでいることを利用したシステムだ。
映像を伝送する距離やリアルタイム性を確保するため、製品化は通信に5Gを使用することが前提になる。Wi-Fiでは伝送できる距離に、4G LTEでは伝送の遅延時間に課題がある。2024年に規格化される予定のAutomotive 5Gでは、基地局を経由せずに車両同士が直接通信できるようになるという。これにより、前方車両のフロントカメラの映像を低遅延で受け取ることを可能にする。
将来的には、LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)の検知結果や、インフラとして設置されたカメラなどの情報も統合して、ドライバーがあたかも障害物を透かしたように前方を見ることができるようにする。前方車両を追い越す時に余裕を持って安全確認を行うなどの利便性を訴求していく。
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