IoT機器の遠隔管理がより便利に、AzureのAIやディープラーニングとも連携可能に組み込み開発ニュース

ぷらっとホームは2018年9月27日、IoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT Family」の全モデルにおいて、IoTゲートウェイ遠隔管理システム「AirManage 2」を標準搭載すると発表した。OpenBlocks IoT FamilyはIoT用マイクロサーバのシリーズ製品である。

» 2018年09月27日 15時00分 公開
[小林由美MONOist]

 ぷらっとホームは2018年9月27日、IoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT Family」の全モデルにおいて、IoTゲートウェイ遠隔管理システム「AirManage 2」を標準搭載すると発表した。OpenBlocks IoT FamilyはIoT用マイクロサーバのシリーズ製品である(関連記事:LoRaWANにも対応するIoT用の小さなサーバ「OpenBlocks IoT VX2」、リモート管理も可能に)。

OpenBlocks IoT Familyの実機(出典:ぷらっとホーム)

 「AirManage」は遠隔地からセキュアに設定や監視、メンテナンスができる、SaaS型サービスである。新製品であるAirManage 2は、これまでユーザー名とパスワードの認証と併せ、ワンタイムパスワードを利用する二段階認証にも対応した。

 遠隔からのWeb UIアクセスにも対応した。オンデマンド型と常時型、両方の接続に対応する。AirManage 2サーバ経由で、管理下のOpenBlocks IoTのWeb UI画面に遠隔からアクセスし、設定変更や確認が可能だ。

遠隔アクセス時のWeb UI(出典:ぷらっとホーム)

 さらに管理画面などで多言語に対応可能な仕組みを備えた。管理画面は日本語と英語に対応した。IoTゲートウェイの設置場所のタイムゾーンを設定ができ、現地時間でのリモート予約が可能になった。最近ニーズが増えているという、海外のエッジ機器やシステムとの連携に対応する。

 APIによる外部システムとの連携も対応した。IoTゲートウェイの台数が増え大規模化すれば、手動による操作は困難になる。外部システムとの連携で、複数の機器を一括操作したり、外部の管理システムと連携したりするなど、高度で効率的なシステム運用が可能だとしている。

 AirManage 2はサブスクリプションライセンスで利用できる。サービスの利用券、Q&A(問い合わせ)サービス、アップデート通知、先出センドバックサービス(ハードウェア故障時に交換品を先出し発送する)など1年間無償で利用できる(期限以降も継続する場合は有料)。既存の顧客については、2018年12月27日までに加入申請すれば、2019年9月30日まで無償提供される。

AirManage 2の利用料金概要(出典:ぷらっとホーム)

 2018年9月27日には新IoTゲートウェイソフトウェア「FW 3.2」も発表した。基本機能としては、新たにWi-SUN BルートやHTTPプロキシ、802.1X認証へ対応した。また、マイクロソフトの「Microsoft Azure IoT Edge」の一般提供版(GA版)や、カメラ連携機能に正式対応した。これらにより、例えば画像の動体検知のデータを、Azure内のAIやディープラーニングと連携してデータ分析させるといったシステムの実現もできる。

 「従来は機器を直接、手作業で操作するしか手段がなかった。機器の設置場所がセキュリティドアの中にある、電柱の上など高所にあるといった場合、すぐに設定変更しようとなると、時間も手間もかかった。例えば、電柱上の作業を依頼する場合だと費用は数万円程度かかることも」(同社)。また今後、世の中のエッジ機器の数はますます増加する傾向であることからも、まとめて遠隔管理可能な仕組みの需要はますます増えると見込む。

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