インテリアデザインは、開放的な建物の中のような雰囲気を演出。これは伝統的な日本家屋の空間構成に通じるもので、パノラミックディスプレイには車外の映像が映し出され、木目調のインストルメントパネルやドアトリムの中には、障子のように「外」の気配をそれとなく感じることができるディスプレイが組み込まれている。
車室内に配置されたカメラでAIがドライバーのジェスチャーや視線からその意図を判断、ディスプレイ上のコンテンツを自在に操れるなど直観的なコントロールを可能にすることで物理的なスイッチを最小限にし、居心地の良いシンプルな空間を実現している。
同社副社長(Executive Vice President)でEVのグローバルマーケティング&セールス担当を務めるダニエレ スキラッチ氏は、ニッサン IMxに象徴されるニッサン インテリジェント モビリティが、単なるコンセプト(夢物語)ではなく着々と実現に向かっているビジョンであるのだと強調する。
「未来に向けた大きなビジョンがニッサン インテリジェント モビリティ。先日リリースしたプロパイロット搭載の新型リーフは、わずか1カ月で昨年のリーフ販売台数の5割を超えるなど好調な販売を見せている。これらはニッサン インテリジェント モビリティの序章にすぎない。国内では2016年11月に新たに追加した新世代電動パワートレイン『e-POWER』が好調のノートが2017年上半期の販売台数でコンパクトカー部門ナンバー1を獲得した。e-POWERは他のモデルにも順次拡大していく方針で、第1弾としてe-POWERを搭載したセレナを2018年春に販売する予定」(スキラッチ氏)。
このように、プロパイロットやe-POWERといった先進技術を次々と既存ラインアップに搭載することで、同社が目指すビジョン(ニッサン インテリジェント モビリティ)を一歩一歩着実に進めているというわけだ。
またモーターショーでは、同社が2018年からEVフォーミュラカーレース「FIAフォーミュラE選手権(フォーミュラE)」に参戦することも発表された。フォーミュラEは第4シーズンが2017年12月から2018年7月まで行われる予定だが、同社が参戦するのはその次の第5シーズン(2018年末〜)からになる予定。同社では、フォーミュラE参戦が、ニッサン インテリジェント モビリティの3つの柱(クルマがエネルギーをどのように使い、どのように走り、社会とどのようにつながっていくのか)のメッセージを世界中に広めるためのグローバルプラットフォームにつながる、としている。
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