ヤマハ発動機とエンルートは、産業用ドローン事業での業務提携の検討を開始した。両社はそれぞれの製品や事業ノウハウをもとに協業し、産業用ドローンのグローバル展開と新たな市場開拓を目指す。
ヤマハ発動機とエンルートは2017年4月20日、産業用ドローン事業での業務提携に向けて検討を開始したと発表した。「農薬等の散布ドローンをはじめとした産業用ドローン事業のグローバル展開」と「精密農業、各種インフラ点検、測量、環境対策、災害対応、運輸、漁業などドローンを利用した新規市場開拓」において協業を目指すという。同年8月をめどに、業務提携契約を締結する計画だ。
産業用無人ヘリ大手のヤマハ発動機は、1989年より農薬散布用の無人ヘリを販売。現在の国内での防除散布面積は、主食用米水田の42.5%に達する。韓国、アメリカ、オーストラリアなどにも販売を拡大し、2018年にはマルチローター型散布ドローンの発売を予定している。
一方のエンルートは、産業用マルチローター型ドローンを他社に先駆けて開発・販売した2006年設立のベンチャー企業だ。農業用のマルチローター型ドローンは、日本で初めて農林水産航空協会の性能確認基準に適合し、累計500台を販売した。
農業用以外においても、両社ともに災害対応、計測・測量などの幅広い産業分野で販売やサービス提供の実績を持つ。
今後両社は、それぞれの製品や事業ノウハウをもとに、農業分野をはじめとする各種事業のグローバル化と新たな市場開拓で協業を進める考えだ。
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