富士通は、食品製造業向けの生産/販売管理支援ソリューション「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart FoodCORE」の販売を開始した。生産管理機能、特に日配業の生産計画や食材加工時の副産物管理などの面が強化されている。
富士通は2017年3月14日、食品製造業向けの生産/販売管理支援ソリューション「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart FoodCORE(フードコア)」(GLOVIA smart FoodCORE)の販売を開始した。価格は、「生産管理」「販売管理」がそれぞれ550万円から、それらを合わせたセットが750万円からとなる(いずれも税別)。同社では、今後3年間で約40社への販売を目指す。
GLOVIA smart FoodCOREは、食品製造業に特有の業務に対応するシステムで、生産管理や在庫管理、発注管理、販売管理など300以上の機能を備える。今回は生産管理機能、特に日配業の生産計画、食材加工時の副産物管理などの面が強化された。
惣菜(そうざい)や弁当、パンなどを店舗に配送する日配業では、1日の中で出荷時間に合わせて複数回食品を出荷する必要がある。GLOVIA smart FoodCOREでは、出荷便に合わせて1日複数回の生産計画が管理できるようになった。例えば弁当の製造などで、受注状況と出荷時間に応じた綿密な生産計画を立てられるようになり、欠品防止や食品ロスの削減に貢献する。
また、同一原料から複数の食品を製造する水産加工業や製粉業などで発生する、副産物や連産品(1つの原料を解体した結果生じる、複数の原料)の管理機能を標準で搭載。食材を無駄なく活用し、かつ需要に合わせてタイムリーに適切な数量を製造可能になる。さらに、副産物/連産品を考慮した原価計算ができるため、利益向上にもつながる。
食品廃棄物の削減は、国連や政府も推進する重要な課題となっている。食品廃棄物の大量発生は、原材料の過剰在庫による賞味期限切れが原因の1つだ。中小の食品製造業では、紙や計算ソフトといった簡易的な方法で情報管理をしたり、担当者の経験をもとに発注計画を立てたりすることも多く、欠品防止のために過度な発注を招く傾向にあった。
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