ハードウェアスタートアップに必要なのは「リスク屋」!?zenmono通信(1/6 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回はOmotenasy CEO 今村泰彦氏、同社CCO 西村拓紀氏が登場する。

» 2016年08月19日 10時30分 公開
[zenmono/MONOist]


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本記事はモノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から転載しています。※本記事の内容はzenmono掲載時のものです


「味わい深い人生を。」

enmono 本日はOmotenasyの今村泰彦さんと西村拓紀さんにお越しいただきました。ハードウェアスタートアップという言葉がありますけども、その典型的な事例を進行中のお2人です。まずは今村さんの自己紹介をお願いいたします。

今村 今村泰彦と申します。歳は40歳です。20代の頃はミュージシャンをやっておりまして、メジャーデビューもしました。同時にレコード会社で10年ほど、ビジネスデベロップメント――デジタルで音楽を売るお仕事をやりまして、それから転職をしてゲーム会社で上場企業役員をやったりとか、シリコンバレーの企業で働いたりとかして……シリコンバレーの風に当たって、「よし、起業するぞ」となって今に至ると。

enmono たまたまお住まいが鎌倉ということで。

今村 はい、鎌倉に住んでいます。

enmono (enmono三木康司氏が会員になっている)「カマコンバレー」という団体がありまして、そこでこのプロジェクトのご相談をいただいたことが始まりでしたね。では、企業のコンセプトのご説明をお願いします。

今村 Omotenasy合同会社というのを今年(2015年)の4月に本格稼働させまして、「味わい深い人生を。」をテーマにやっています。

今村 コンビニではご飯をいっぱい食べられる(何でも売っていて、好きなだけ買って食べられる)じゃないですか。大盛りでいくらでも食べられるんだけど、「本当にご飯を味わっていますか?」と。必要な量を、必要な量だけ本当にありがたがって食べると本当においしい。その中でなにが起きるかっていうのが一番重要なんだと思っています。

今村 まあ、実際「飲食店なんですか?」って言われるんですけど、飲食店ではないです(メーカーです)。そういうようなことを、色んなことでできるんじゃないかと。だからマインドフルネスと一緒ですよね。禅の修行の中で食事っていうのも修行の一部なんですけど

enmono 食事を作る人が一番重要なポジションですね。

今村 摂取をして、ものをいただいている。これは人間の道としては必ず必要なことだと思います。モノづくりにしても生産するには必ずなにかのエネルギーをもらって、それに付加価値を付けなければいけない。ユーザーに届ける価値の部分とは何なのか。今、ほとんどのモノづくりや生産という行為は、「便利」だとか「サボる」方向に行っているんです。「楽をする」方向へ。

enmono 効率化というか。

今村 人も欲に対して最適化している。これは必ずしも幸せにはならないだろうと思います。ごはんも、食べたいから食べているとどんどん太っていって生活習慣病になって死ぬ。これは自然の摂理だと思うんですけど、最適に食べて、最適に味わって、最適に人生を送るには、もうちょっと次元の高い形があるんじゃないかと。それが僕の中で「味わい深い」という言葉になっていったんですね。

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