富士重工業は、2016年10月以降に発売予定の新型「インプレッサ」の国内仕様車を公開した。新プラットフォーム「スバル グローバル プラットフォーム」を採用して“動的質感”を向上するとともに、同社初となる歩行者保護エアバッグを標準搭載として安全性能を高めた。
富士重工業は2016年7月26日、東京都内で会見を開き、同年10月以降に発売予定の新型「インプレッサ」の国内仕様車を公開した。新プラットフォーム「スバル グローバル プラットフォーム」を採用して“動的質感”を向上するとともに、同社初となる歩行者保護エアバッグを標準搭載として安全性能を高めた。インプレッサとしては初めて、運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」が標準装備となる。2016年9月から先行予約を受け付ける。
スバル グローバル プラットフォームは、2020年を最終年度とする中期経営ビジョン「際立とう2020」で掲げたブランド力向上の一環となる取り組み。インプレッサは同プラットフォームを採用する最初のモデルとなる。2025年までに軽自動車と小型スポーツカー「BRZ」を除く全てのモデルに採用する計画で、同社の開発者たちは「10年後も通用するプラットフォームとして作り込んだ」と口をそろえる。
新プラットフォームは、衝突安全性能と運動性能の両方を向上させている。より効率的な衝突エネルギーの吸収を可能にするフレーム構造とし高張力鋼板の採用拡大を進めることで、衝突エネルギー吸収率を現行モデル比で1.4倍に向上。
また、新プラットフォームでは低重心化も図った。車体の剛性向上や足回りの進化との相乗効果で、旋回して危険を回避する場合にも安定して走行でき、高性能なスポーツモデルと同等の危険回避性能を実現するという。これにより“動的質感”(運動性能のよさ)も高めた。
新型インプレッサで新プラットフォームを採用するのは、歴代インプレッサで最も販売台数が多い現行モデルを超える性能を実現するためだ。4代目である現行インプレッサは、モデル末期にも関わらず2016年4〜6月の売れ行きも対前年比134%だったという。
「その4代目よりもさらに喜んでもらうにはどうしたらよいかが開発のスタート。しかし4代目が100点満点というわけでもない。どうすればインプレッサは120点になるか。地道な改善の積み重ねではなく改革的な進化が必要で、クルマを根本から見直し、骨格を刷新しなければならないと考えた」(富士重工業 スバル商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャーの阿部一博氏)。
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