NEDOは、高付加価値製品の製造に適した高精度・高品位加工に対応する次世代レーザー加工技術の研究開発を開始した。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年7月12日、高付加価値製品の製造に適した高精度・高品位加工に対応する次世代レーザー加工技術の研究開発を開始したことを発表した。
現在大きな注目を集めているインダストリー4.0や、第4次産業革命の動きなど、将来のモノづくり現場では、IoT(Internet of Things)や人工知能などを活用することで、自動化や省力化がさらに進むものと予想されている。
こうした中でレーザー加工は、照射強度や時間などを制御しやすく、こうしたICT(情報通信技術)などを活用した新たなモノづくりとの相性がいいと期待されている。しかし、切断、穴あけ、溶接、接合などに広く用いられている現行のレーザー加工技術は、消費電力や加工処理能力、加工精度や品位の観点などから、機械任せにするにはまだまだ課題が大きい状況だ。
これらを解決するために、NEDOでは、高付加価値製品の製造に適した高精度、高品位加工に対応する次世代レーザー加工システムを開発し、早期実用化を推進する方針とし、2016〜2020年度にかけて「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発」として、研究開発に着手する。
同プロジェクトでは、素材の特性に合わせた高品位で効率的なレーザー加工の実現に向け、光源技術や加工プロセス技術、加工システム技術、シミュレーション技術、センシング・評価技術などを産学官連携で体系的に開発する。これらの技術を組み合わせることにより、経験に頼った従来のレーザー加工プロセス開発の大幅な簡略化・効率化を可能にする実用的なレーザー加工プラットフォームを構築し、世界に先駆けてモノづくり現場へ普及させることを目指す。
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