日本モレックスは、「第7回 医療機器 開発・製造展(MEDIX2016)」において、100μmピッチ以下の間隔で複数本の極細線をはんだ付けする「Micro Termination技術」を披露した。既に大和技術センター(神奈川県大和市)で顧客評価が可能な状態にあり、2016年内に同技術を用いた受託生産を国内工場で行う体制が整う計画だ。
日本モレックスは、「第7回 医療機器 開発・製造展(MEDIX2016)」(2016年6月22〜24日、東京ビッグサイト)において、100μmピッチ以下の間隔で複数本の極細線をはんだ付けする「Micro Termination技術」を披露した。既に大和技術センター(神奈川県大和市)で顧客評価が可能な状態にあり、2016年内に同技術を用いた受託生産を国内工場で行う体制が整う計画だ。
当たり前のことだが、数十μmという極細の電線をコネクタや基板などにはんだ付けするのは難しい。日本モレックスの説明員は「従来、こういったはんだ付けは熟練の技術者の手で行われていた。しかしそういった生産体制では、品質の安定や数量の増減への対応が困難だ。自動化を実現したMicro Termination技術による受託生産であれば、この課題を解決できる」と語る。
Micro Termination技術は、同社の高密度マイクロリボンケーブル「Temp-Flex」との組み合わせで提供される。また、コネクタやフレキシブルプリント基板なども併せて提供できることから、「周辺部品を含めたトータルソリューションでの受託生産であれば、コストやリードタイムの低減が図れるだけでなく、設計面で得られるメリットも大きい」(同説明員)という。
日本モレックスはTemp-Flexに医療機器向けグレードの「MediSpec」を用意している。これにより、極細電線が求められる人体組み込み型機器の開発に対応できる。
なお、Micro Termination技術を使えば、太さ0.051mmの44AWG線×18本を100μmピッチではんだ付けできる。また太さ0.031mmの48AWG線や、50μmピッチでのはんだ付けに対応した事例もあるという。
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