NECは、PLMツール「Obbligato III」の新バージョン「Obbligato III R4.1」を発表した。これまでの部品の種類や数量といった製品構成情報(BOM)に加え、製造工程/使用設備などの製造プロセス情報(BOP)も管理できるようになった。
NECは2016年6月10日、PLMツール「Obbligato III(オブリガート スリー)」の新バージョン「Obbligato III R4.1(以下、R4.1)」を発表した。ライセンス価格は最小構成で360万円から。2016年12月から出荷を始める。販売目標は今後3年間で150社である。
R4.1は、これまでの部品の種類や数量といった製品構成情報(BOM:Bills of Material)に加え、製造工程/使用設備などの製造プロセス情報(BOP:Bills of Process)も管理できるようになった。これにより、製造ナレッジ(工程表や作業指示書など)の共有/継承を促進できるとしている。
BOMとBOPの統合管理によって、仕様変更や不具合の際に、部品だけでなく、工程や設備も含めた影響範囲を迅速に特定し、対処が可能になる。一貫したモノづくりの品質を確保できるので、グローバル製造拠点の迅速な立ち上げ/生産移管にも役立つ。
さらに、IoT(モノのインターネット)によるセンサーなどからのリアルタイムな生産実績とBOPとの差異を分析し、ライン構成や設備の設定条件などが最適になるようBOPを継続的に改善することで、製造現場のパフォーマンスの最大化も果たせるという。
加えて、医療機器メーカーに求められる、米国食品医薬品局(FDA)が制定した品質システムに関する米国連邦規制「21 CFR Part820」に対応するため、苦情や予防措置の管理機能などを新たに追加した。
なお、NECは、「第27回 設計・製造ソリューション展(DMS2016)」(2016年6月22〜24日、東京ビッグサイト)において、Obbligato III R4.1を紹介する予定だ。
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