製造業の未来を担う高校生が「生産性」の大切さを学ぶ:研磨作業で体感(3/3 ページ)
ゲームで生産性を体感した後は、いよいよ実際にスリーエム ジャパンの研磨材製品を使った研磨体験作業を実施した。全員マスクと防護グラスを装着し、スリーエム ジャパンの社員が学生に直接研磨作業の方法を教える。機械科のカリキュラムの中では旋盤をはじめ、さまざまな機器の扱い方などを学ぶが、こうした実践的な研磨作業を体験するのは初めてだという。
安全対策もしっかり
体験する研磨作業は4種類。もっともシンプルなのが「10円玉磨き」だ。一般的な研磨シートとスリーエム製品の両方を使って、どちらが短時間で磨きやすいかを比べる。
10円玉を磨く
この他にも、実践的な作業として、グラインダーを使った研磨作業も実施。塗装をはがしや溶接後の焼け取り、パイプの切断などを行った。
ツールによってどれくらい研磨速度や作業のやりやすさが変化するのかを体験させる狙いだ(クリックした)
この研磨作業で、合計1時間20分ほどの研磨体験授業は終了。スリーエム ジャパンと仙台工業高等学校では、今後も機械科の2年生を対象とした体験授業を定期的なカリキュラムとして継続していく方針だという。また、スリーエム ジャパンでは今回の体験授業を皮切りに、東北地域における他の工業高校へも拡大していく計画だ。
(取材協力:スリーエム ジャパン)
- 現場の研磨作業を楽にすると業績が上向く
スリーエム ジャパンは宮城県仙台市の東北工業大学 地域連携センターと協力し、東北地域の中小製造業が抱える課題解決に向け、同社の“研磨技術”の紹介を通じて作業工程の改善を支援する取り組みを開始した。それに合わせて東北工業大学で開催されたセミナーで、その具体的な取り組みと狙いについて取材した。
- モノとコストを同時に削ろう! 研磨作業から見直す経営改善
スリーエム ジャパンの研磨材製品事業部は、日本全国の製造現場で行われている“研磨作業”に着目し、その効率化を図ることで中小製造業の経営改善を支援しようというユニークな取り組みを行っている。同社が2015年3月に九州で開催した、事業説明会と現場見学会の様子を取材した。
- 研磨作業の効率改善が中小製造業を救う!? 研磨アドバイザー集団「研援隊」の挑戦
中小製造業の現場で課題となっている人手不足。すぐに人手不足が解消しない以上、当面の対応は業務効率の改善になってくる。そこで、中小製造業で広く利用されている「研磨」プロセスの業務効率を大幅に高めるべく、新たな提案活動を始めたのが住友スリーエムの研磨材事業部だ。同事業部が結成した研磨アドバイザー集団「研援隊」の取り組みについて担当者に聞いた。
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