これまでイーサネットの転送速度は、バージョンごとに10倍になっていましたが、10Gbps以降は間に4倍の速度が入るようになってきました。10Gbpsの次は40Gbpsで、現在、最先端は100Gbpsです。
次の世代として、400Gbpsでさらに1000Gbps(1Tbps)がスケジューリングされています(図1)。
現在は一般的には10Gbpsが使われますが、ネットワークサーバなどのHPC(High Performance Computing)を使ったデータセンターでは40Gbpsや100Gbpsが使われています。
長距離では光伝送が使われていますが、100Gbps規格でも短距離であれば、銅ケーブルが使われますし、基板配線のバックプレーンでも100Gbps伝送が使われます。ただし、40Gbpsや100Gbpsといっても1配線で40Gbpsや100Gbpsを達成するのではなく、いくつかの対による並列転送で40Gbpsや100Gbpsを達成する規格になっています。
具体的には 10Gbps4対で40Gbpsを達成しています。また100Gbpsは10Gbps10対か、25Gbps4対の構成になっています(図2)。さらに次世代の400Gでは、25Gbps16対か、50Gbps8対の構成になります。
1レーン当たり10Gbpsであれば、USB 3.1やThunderbolt 1.0と同じ速度で銅線や基板配線でもどうにかなります。
また、光を使う場合でも、光はトランシーバとレシーバ部は光になりますが、信号処理や、レーザダイオードのドライバ、フォトダイオードで受けた信号を処理する回路は電気信号です。
25Gbpsの信号を処理する回路は、基板上で25Gbpsの信号を作るためにそれ以上の信号処理を行う必要があります。
OIF(Optical Internetworking Forum)と呼ばれるコンソーシアムでは100Gイーサネットのために基板上の信号処理として、28Gbpsのチップ間規格(CEI=Common Electrical Interface)を作成しています(OIF/CEI 28G-SR/VSR)。
このように、現在、HPCサーバでは、多くの基板やバックプレーンでは、次世代PCI Express Gen4の16Gbpsより高速な、25G〜28Gbpsの信号伝送が行われています。さらに、次世代の400Gイーサネット時代では、基板上で、56Gbpsの信号を伝送する必要があります。
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