キヤノンは「Canon EXPO 2015 Tokyo」において、2014年に新規参入したマシンビジョンの新たな技術展示などを行った。
キヤノンおよびキヤノンマーケティングジャパンは2015年11月4〜6日の3日間、東京国際フォーラムで、5年に1度のプライベートイベント「Canon EXPO 2015 Tokyo」を開催。Canon EXPO 2015 Tokyoでは「2020年の東京へ、期待される価値を求めて」をテーマに掲げ、最先端の技術などを訴求。2014年に新規参入したマシンビジョンの今後の開発方針なども示している。
キヤノンでは、デジタルイメージング技術を生かした新規事業拡大への取り組み強化を進めており製造業向けのソリューションも拡大。この流れの中2014年4月から販売を開始したのが3Dマシンビジョンシステムだ。参入第1弾製品として投入した「RV1100」は、同社がカメラや事務機の研究開発で培ってきた画像認識技術や情報処理技術を活用し、高速かつ高精度に部品の3次元認識が行えることが特徴としている。カメラ部とプロジェクター部を1つの筐体に収めた一体型のマシンビジョンで、ロボットがパレット内にばら積みされた部品をピッキングする「ばら積みピッキング」用途などでの使用を想定した製品である。2015年7月には、小型部品の3次元認識が可能な「RV300」と「RV500」の2機種を発売するなど、ラインアップ拡充を図っている。
今回新たに出典したのは、可視光による映像と赤外線によるパターン認識により、色や形状の3Dスキャンをリアルタイムで行える技術だ。Canon EXPO 2015 Tokyoで参考出展されたものは、3つのカメラと赤外線照射装置を搭載したもの4本用意し、そのまん中に設置した被写体の形状や色情報などを認識するというものだ。
これらのカメラで認識した情報を、リアルタイムでデジタルデータとして活用可能。パターン認識による3Dスキャンにより、3Dデータとして情報を取得できるため、CADデータとの比較などが可能となる。可視光情報も取得するため、色情報などと照らし合わせて確認することなどもできる。
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