富士通は会員制オープンアクセス型のDIY工房を展開する米TechShopとともに、テックショップジャパンを設立。2015年度第4四半期にTechShopのアジア第1号店として、東京都港区の「アーク森ビルに「TechShop Tokyo」を開設すると発表した。
富士通は2015年10月1日、会員制オープンアクセス型のDIY工房を展開する米TechShopとともに、テックショップジャパンを設立したと発表した。2015年度第4四半期にTechShopのアジア第1号店として、東京都港区のアーク森ビルに「TechShop Tokyo」を開設する計画だ。
TechShopは2006年に創業し、現在会員制の工房を北米で8店舗を展開している。同工房はレーザーカッターや3Dプリンタ、裁縫用ミシン、木材や金属の加工機器などの工作機械が設置されており、こうした機器の利用に関するトレーニングサービスの受講や製品の試作などが行える。
TechShopはこうした“工作機械を使える場所”というだけでなく、個人やベンチャーと大企業のコラボレーションなど、企業、起業家、クリエイター、学生、投資家、地域コミュニティなどによるオープンイノベーション拠点としても機能。米国におけるメイカームーブメントの潮流を創った存在といわれている。
富士通はTechShopの日本進出に向け、2014年7月に提携することを発表しており、今回のテックショップジャパンの設立はこれに基づくものだ。テックショップジャパンの資本金は1億円で、富士通が100%出資する。
日本、そしてアジア全体でも初の店舗となるTechShop Tokyoでは、米国のTechShopと同等のトレーニングやサービスを提供するとともに、富士通の最新ICTを活用した利用環境の提供や、製造支援なども行う。Webサイトの開設案内やTechShop Tokyoの詳しいサービス内容や店舗の概要、利用者の募集に関しては、テックショップジャパンのFacebookページに掲載される。
今回のテックショップジャパンの設立について富士通 執行役員常務 阪井洋之氏は「富士通は人をエンパワーできる環境さえ整えば、誰もがイノベーションを起こすことができると考えている。今回テックショップジャパンの設立・運営を通して、そこに集う人々がオープンにイノベーションを創出できる環境を提供していく。今後は富士通の最新のICTを活用したアイデア共創環境の構築や、プロトタイプの量産化支援など、IT企業とメーカーとしての両面から貢献できると考えている。さまざまな工作ツールと人の持つ創造性を生かし、社会のイノベーション創出を支援していく」とコメントしている。
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