「V-Sido OS」搭載完全変形ロボット、タカラトミーが市販検討V-Sido OS(1/2 ページ)

ロボット制御ソフトウェア「V-Sido OS」を搭載した、ヒト/クルマの完全変形ロボットをタカラトミーが東京おもちゃショーに展示。商品化も検討する。

» 2015年06月19日 14時00分 公開
[大塚実MONOist]

 タカラトミーは2015年6月18日、同日開幕した「東京おもちゃショー2015」にて、自動でヒト型とクルマ型の変形が可能なロボットを公開した。

 ロボットは2体。身長1.3mの「バンブルビー クォーター」と同26.5cmの「バンブルビー ツーオー」で、どちらもロボット制御ソフトウェア「V-Sido」を搭載しており、バンブルビー ツーオーをベースにした商品化も検討されている。

photo 「バンブルビー ツーオー」(左)と「バンブルビー クォーター」(奥)

 バンブルビーは、現在放送中のテレビアニメ「トランスフォーマーアドベンチャー」の主役ロボットである。トランスフォーマーは、2014年が生誕30周年。その新たな一歩として、アニメと同じように、完全自動変形するロボットの開発が決まったという。まさに、“リアル”トランスフォーマーというわけだ。

photo バンブルビー クォーターの変形。まずはクルマ型から…
photo クルマの前半分を持ち上げる
photo それから膝を伸ばして立ち上がる
photo 最後に腕を降ろせばヒト型に変形完了
photo こちらはツーオーの変形
photo 腕も使って上半身を持ち上げて
photo あっという間に変形が完了
photo この状態で車輪走行も可能だ

 この“リアルトランスフォーマー”の実現にあたりタカラトミーには、アスラテック、BRAVE ROBOTICSの2社が開発に協力。これら3社は2014年に身長5mの巨大変形ロボットを実現させるという共同プロジェクト「Project J-deite」を発表しており、今回のクォーター/ツーオーについても、ロボットのソフトウェアはアスラテックが、ハードウェアはBRAVE ROBOTICSがそれぞれ担当した。

photo タカラトミー、アスラテック、BRAVE ROBOTICSの3社が協力

 身長1.3mのクォーターは重さ35kg。75個のサーボモーター(双葉電子工業製)を使用しており、クルマ型とヒト型との間を自動で変形することができる。クルマ型のときは車輪で走行し、ヒト型のときは2足歩行が可能。またヒト型のときでも、車輪を使った高速移動・高速旋回が可能となっている。

「バンブルビー クォーター」のデモ

 このクォーターについては、恐らくProject J-deiteで開発された「J-deite Quarter」と同一の機体であると思われるが(正式には非公表)、より小さなツーオーは今回新規開発されたものだ。身長は26.5cmで、重量は750g。サーボモーターは21個に抑えたものの、クォーターと同様の変形や、2足歩行が可能。なお、"ツーオー"という名称は、20分の1サイズということに由来する。

「バンブルビー ツーオー」のデモ

 ツーオーは、商品化に向けたプロトタイプという位置付け。価格・発売日はもちろん、発売するかどうかも含めて未定であるが、今後、ツーオーをベースに、玩具としての実現性を検討していく。なお、タカラトミーは2007年に17自由度の小型2足歩行ロボット「i-SOBOT」(3万1290円)を発売したことがあり、価格についてはそれが1つの目安になるだろう。

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