オムロンは、サイバーダインとロボット分野における事業提携を発表(既報)。提携における両社の最大の目的は、今後の生産現場の抜本的な改革を目指す「生産革命」だとしている。両社の技術を組み合わせることで何ができるかを考察する。
オムロンは2014年12月24日、サイバーダインとロボット事業における基本同意書を締結した。その提携内容の詳細についてはこちらの記事「サイバーダインとオムロンがロボット事業で提携、“匠の技”伝承狙う」で詳しく紹介しているが、本稿ではその最大の目的とされている「生産革命」について考察してみる。
オムロンとサイバーダインの今回の提携は、以下の3つのポイントで実施される。
このうち、腰タイプのHALおよび搬送・クリーンロボットの展開については、オムロンが販促支援を行う他、オムロンフィールドエンジニアリングが保守サービスを行う。直接販売を行うのはサイバーダインのままでオムロンが仕入れて販売することはない。これらの支援活動を行った場合、サイバーダインからオムロンに手数料が支払われるという形態を取るという。
ただし、サイバーダインのロボットの生産・販売量は「現在は50セットずつという規模で生産。今後は100セットずつ生産できるように出荷量を伸ばし、4〜5年後には1000〜2000台程度に拡大したい」(サイバーダイン 代表取締役CEO 山海嘉之氏)という規模だ。こういうことを考えるとこれらのコミッションビジネスだけでは、それほど大きなビジネスにはならない。そのため「最大の目的と考えているのが3つ目の『生産革命』の領域だ」(オムロン 代表取締役CEO 山田義仁氏)ということになる。
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