経験・スキルがうまくマッチしないと、転職するのが難しい化学業界の研究開発職。それでも研究開発職にこだわって転職したい人のために、転職活動のコツをご紹介します。
本記事はインテリジェンスが運営する転職情報サイト「DODA」の記事に加筆・修正して転載しています。
化学業界専任キャリアコンサルタントの藤井美希です。
今回は、「化学業界の研究開発職にこだわりたい」という方に、今何が求められているのかをキャリアコンサルタントの立場からお伝えできればと思います。
中途採用の場合、これまでに身に付けたスキルがどれだけ採用するポジションにマッチしているかという点は一番のポイントになります。全く親和性のない商材を扱ってこられた方が「この技術に興味があるから」「この研究に携わってみたいから」という理由だけでは選ばれることはまずありません。
転職活動はあくまでも企業と交渉し、双方の希望の折り合いを付けることだと考えてください。そのため、求職者が自分の「希望」を主張するだけではなく相手が身を乗り出して聞きたくなるようなこと、つまり「◯◯の経験がある」「◯◯の実績がある」「◯◯の技術を御社の製品開発に転用できると考えている」といった話を基本に置くのは当然のことです。ただ、これについては恐らくほとんどの方が理解されていることであり、転職を成功させるにはもう一歩足りません。
では、それに加えて必要となるものとは一体何でしょうか?
先日、半導体封止材の開発経験者を探している企業に採用要件についてのヒアリングに行きました。同社の開発リーダー(課長クラス)の方にお会いしたのですが、開口一番に「とにかく柔軟性があり、凝り固まった考え方をしない人がいい」と話していました。そのリーダーいわく、今、技術力以外で研究開発職に必要なのは、次の5つだそうです。
確かに私自身が化学系技術者の転職サポートを行う中で、1次面接後に多くの企業から「考えが凝り固まっている」「製造工程までを考えることができない印象がある」という理由で不採用の連絡をいただくことがあります。こういった事例からも、やはり上述のリーダーが話していたポイントを押さえていく必要があるのだと実感しています。
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