小型・省電力で、開発に必要な情報やソースコードも公開する“エコ”な組み込みプラットフォーム「Armadillo」でおなじみのアットマークテクノ。「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」では、インテリジェントカメラの実現や画像表示・動画再生に特化したプラットフォーム製品群を披露する。
2013年5月8〜10日の3日間、組み込みシステム開発に必要なハードウェア/ソフトウェア/コンポーネントから開発環境までが一堂に集結する「第16回 組込みシステム開発技術展(以下、ESEC2013)」が開催される。
ESEC2013の開催に先立ち、アイティメディアが運営する組み込み/エレクトロニクス関連メディア「MONOist」「EE Times Japan」「EDN Japan」では、ESEC2013の特設ページをオープンし、来場予定者や来場検討されている方々に向け、注目企業の見どころ情報を開催直前までお届けしていく。また、会期中・会期後も速報やリポート記事を多数掲載する予定なので期待してほしい。
今回紹介するのは、小型・省電力で「環境にエコ」なだけではなく、開発に必要な情報やソースコードも公開して「開発者にもエコ」な組み込みプラットフォーム「Armadillo」を手掛けるアットマークテクノの出展内容だ。ESEC2013の来場前の情報収集に役立てていただきたい。
アットマークテクノ・ブースでは、環境にも開発者にもエコなArmadilloの新製品として、ルネサス エレクトロニクス製アプリケーションプロセッサ「R-Mobile A1(ARM Cortex-A9 800MHz)」を搭載し、数W程度の低消費電力を実現した、「インテリジェント&エコ」な組み込みプラットフォーム「Armadillo-800シリーズ」を中心に展示する。
カメラモジュールと組み合わせて使える、インテリジェントカメラ向け組み込みプラットフォーム「Armadillo-810」では、沖電気工業(OKI)製の顔認識エンジン「FSE(Face Sensing Engine)」を使い、人物画像から目・鼻・口などの位置を検出したり、瞬きの回数をカウントしたりするデモを実演する。その他、画像処理・認識に特化したオープンソースライブラリ「OpenCV」を用いた、形状認識のデモも予定している。Armadillo-810で撮影した画像をリアルタイムに解析し、「撮る」から「考える」までをシームレスに処理できる様子を披露する。
さらに、画像表示や動画再生に特化した新製品「Armadillo-840」では、H.264動画の再生デモを予定する。Armadillo-840はHDMIコネクタを搭載しており、Full HD(1920×1080ピクセル)サイズの動画を再生・出力できるため、デジタルサイネージなどへの応用も可能である。
前回のESEC2012では、評価ボードの「Armadillo-800 EVA」の展示が中心だったが、ESEC2013ではArmadillo-800シリーズの製品化・量産化を念頭に置いた上で、実際に「どう応用するか」「どう評価するか」を提案するという。
ESEC2013で展示するArmadillo-800シリーズは、マルチメディア機能をハードウェアでサポートする機構を備えたR-Mobile A1を搭載し、近年、組み込み機器で求められる高度な要求を満たせる仕様となっている。アットマークテクノは、マルチメディア機能を、より簡単に使うための専用ミドルウェアの提供を予定するなど、今後も組み込みプラットフォームの技術的な情報提供を積極的に行っていくという。
さらに、アットマークテクノでは、最近、組み込み機器でも“スマートフォン・ライク”なGUIの実装が求められていることを受け、クロスプラットフォームのGUIソリューション「Qt」にも注目している。担当者は、「Qtは、Linuxだけでなく、Windows、MacOSといった複数のOSプラットフォーム向けのアプリケーションに対応できるC++ GUIツールキットです。開発効率が良いこと、スクリプト言語(宣言型UI言語)『QML』に対応し、GUI開発がスムーズに行えることなど、組み込み機器開発にもってこいの特徴を備えています。Qtは、オープンソースを中心に発展してきたArmadilloブランドとの親和性も高いことから、当社としても積極的にQtをサポートしていく予定です」と話す。
会期 | 2013年5月8日(水)〜10日(金) |
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時間 | 10:00〜18:00(10日(金)のみ17:00に終了) |
会場 | 東京ビッグサイト |
アットマークテクノ・ブースNo. | 西 4-70 |
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