同社は非接触充電技術を2009年に公開、その後も技術開発を続けてきた。今回公開したものはリーフ用に仕様を合わせ込んだ試作品だ(図5)。給電技術として電磁誘導方式を採用している(図6)。普通充電器として利用できるもので、出力は3〜6kWだ。製品化時期は未定だが、2〜3年後がめどと見られる。
「効率は80〜90%に達する。今後も、電磁誘導方式に必要な位置合わせ技術の開発を継続する」(日産自動車)(図7)。
日産自動車は、リーフを家庭用電源として利用するための「LEAF to Home」電力供給システムの開発を急いでいる。2011年度中にも販売を開始するためだ。リーフの内蔵電池の容量は24kWhであり、これは一般家庭の消費電力量(10〜12kWh/日)の2日分に相当する。「LEAF to Home」電力供給システムが完成すれば、リーフを中心としたスマートハウスが実現する。
同社は2011年8月にも「LEAF to Home」電力供給システムの試作品を公開している。8月時点の試作品からの改良点は、太陽光発電との組み合わせにある。8月時点では太陽光発電と組み合わせた利用はできなかったが、今回、太陽光発電から電力を受け、リーフに充電し、夜間の電力需要に利用できる。充電時には太陽光発電の出力する電力量に応じて、リーフに充当する電力量を制御できる。
住宅の分電盤に電力制御装置(PCS:Power Control System)を接続し、PCSとリーフの急速充電コネクタをつなぐ。PCSの出力電力は最大6kW(図8)だ。
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