組み込み機器向けミドルウェア製品を手掛けるエイチアイは、カプコンのiPhone/iPod touch向けゲーム「モンスターハンター Dynamic Hunting」に、同社3D描画エンジン「MascotCapsule eruptionST」が採用されたことを発表した。
組み込み機器向けミドルウェア製品を手掛けるエイチアイは2011年6月27日、カプコンが同年6月1日にApp Storeで全世界配信を開始したiPhone/iPod touch向けゲーム「モンスターハンター Dynamic Hunting」に、同社の3D描画エンジン「MascotCapsule eruptionST(マスコットカプセル イラプションST)」が採用されたことを発表した。
MascotCapsule eruptionSTの採用により、iPhone/iPod touchの性能を最大限に引き出した高速な3Dグラフィックス描画が可能となり、iPhone/iPod touch環境で人気シリーズ「モンスターハンター」の世界観を再現することに貢献できたという。
MascotCapsule eruptionSTは、高速な画像処理と高い表現力が特長で、立体視にも対応する同社最新の3D描画エンジン。携帯電話やスマートフォンだけでなく、デジタルカメラやAV家電、車載機器といった各種組み込み機器などで、高速な3Dグラフィックス描画を実現することができるという。3D描画・演出のための特長的な機能としては、滑らかにモーションデータを切り替えられる「モーションブレンド」、フェイシャルアニメーションのような演出が可能な「モーフィング」、物体の影をよりリアルで正確に投影する「プロジェクションシャドウ」、カメラやライトをプログラマが自由自在に制御できる「カメラ/ライト アニメーション」などが備わっている。また、携帯電話などで採用実績のある「MascotCapsule V3」の3Dデータを転用(MascotCapsule V3用のMBAC、MTRA、BMP形式のデータを描画)できるため、過去のコンテンツ資産を有効活用できるといった特長もある。
MascotCapsule eruptionSTの対応プラットフォームは、iPhone/iPod touch/iPadに搭載されるiOSの他、Android、BREW、ITRON、Java、Linux、Symbian OS、Windows CE、Windows Mobile。各バージョンのOpenGL ESをネイティブ層で完全に制御するためにJavaと組み合わせて使用する場合には、Java層からのOpenGL ES制御の複雑さを軽減することができ、アプリケーションのコンパクト化、高速化などの品質向上・開発コスト削減に貢献できるという。
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