NECおよびNECディスプレイソリューションズは、Open Pluggable仕様準拠の制御モジュール「OPSコントローラ」と、OPS準拠モジュール対応のスロットを装備した業務用液晶ディスプレイ2機種を製品化し、6月30日から日本市場向けに出荷を開始すると発表。
2011年5月26日、NECおよびNECディスプレイソリューションズは、Open Pluggable仕様(以下、OPS)準拠の制御モジュール「OPSコントローラ」と、OPS準拠モジュール対応のスロットを装備した業務用液晶ディスプレイ2機種「MultiSync LCD-X551S」「MultiSync LCD-X461S」を製品化し、6月30日から日本市場向けに出荷を開始すると発表した。
OPSとは、2010年10月にインテルが発表したデジタルサイネージ向けのコントロールモジュールとスロットの規格。同年(2010年)11月にインテル、マイクロソフト、NECの3社によるデジタルサイネージ事業における協業を発表し、以降、OPSに準拠した制御モジュールをNECが、同規格に対応するディスプレイをNECディスプレイソリューションズが、それぞれ開発・製品化を進めてきた。なお、今年(2011年)3月に開催された「リテールテック JAPAN 2011」のNECブースでは、OPS準拠の制御モジュールと同規格に対応するディスプレイの試作機を参考展示していた(関連記事)。
今回製品化されたOPSコントローラは、インテル Core i7/Core i5/Celeronの3つのプロセッサごとにモデル(「OPS Core i7モデル」「OPS Core i5モデル」「OPS Celeronモデル」)が用意され、いずれもマイクロソフトの組み込み向けOS「Windows Embedded Standard 7」が採用されている。フルHD動画再生をサポートしながらも、筺体サイズがB5サイズ以下と非常にコンパクトであり、OPS規格対応スロットを有するディスプレイまたはOPS規格に準拠した他社製ディスプレイ/派生製品に配線(電源を含め)なしに装着することが可能だ。また、Windows Embedded Standard 7の特有機能の1つ「Enhanced Write Filter(EWF)」によるHDDのシステムクラッシュの未然防止や、「インテル アクティブ・マネジメント・テクノロジー(インテル AMT)」によるリモートでの情報収集/OS修復の自動実行、セキュリティパッチの更新などにも対応する(インテル AMTは、Core i7/Core i5モデルのみ)。
機種名 | 搭載OS | 希望小売価格 | 出荷開始日 | 販売目標台数 |
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OPS Core i7モデル | Windows Embedded Standard 7 | 18万6000円 | 2011年6月30日 | 3000台/年 |
OPS Core i5モデル | 16万8000円 | |||
OPS Celeronモデル | 13万3000円 | |||
表1 OPSコントローラのモデル/価格など ※Windows Embedded Standard 7の最小構成による価格 |
一方、OPS準拠モジュール対応のスロットを装備した業務用液晶ディスプレイ(表示画素数:1920×1080/10Wの高出力スピーカーを内蔵)2機種は、OPSコントローラを装備しさえすれば、クライアントPCに接続しなくても単体でパブリックディスプレイとして活用できるのが特長。また、薄型(43.3mm)・軽量化(55型モデルで同社従来比40%削減、46型モデルで35%削減)を図り、バックライトには白色LEDを採用し、大幅な省電力化(55型モデルで同社従来比45%削減、46型モデルで36%削減)も図られている。
機種名 | 表示画素数 | 希望小売価格 | 出荷開始日 | 販売目標台数 |
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MultiSync LCD-X551S | 1920×1080 | オープン | 2011年6月30日 | 2000台/年 |
MultiSync LCD-X461S | ||||
表2 業務用液晶ディスプレイ |
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