システム・プランニングは2007年8月20日、CADデータ管理システム「CADIA」(キャディア)を発表した。サービス開始は、9月1日。
CADシステム、図面検査システム、図面承認押印システムそれぞれのデータをLANで共有し、1つのサーバで管理することにより、製図、検図、承認押印の作業がオンライン上で行える。またサーバ内のデータは、Tiffに変換し、マイクロフィルムプロッタへ出力してマイクロフィルムの現像ができる。マイクロフィルムは、同システムが提供するJIS規格準拠のセキュリティルームで保存すれば、100年以上保てるとしている。
従来は、図面の承認が紙で行われていたり、承認だけがデジタルまたは押印だけがデジタルといったような状態が通常だった。それに、図面や設計関連データの管理システムや方法は部門ごと、外注ごとで異なっていることも多かった。このような従来の非効率かつ非統一なデータ管理体制を見直し、検図承認やファイル管理・保存を1つのシステムで行えるようにCADIAを開発したという。
価格はソフトウェア2つ、サポート、保守費用などを含めた1ユニットで97万6500円(税込み)となっている。プロッタや、セキュリティールームなどは各自で用意する必要がある。
マイクロフィルムの利点は、紙資料の内容を1/5から1/40まで縮小(JIS規格)してフィルムにプリントでき、資料保管がコンパクトになることである。またマイクロフィルムから原寸大の資料へ現像することも可能だ。そのうえ、JIS規格で定められている保存環境を保てば、セルロースエステルベースのフィルムなら100年、ポリエステルベースのフィルムなら500年まで保存できるとされている。またデジタルデータは、ハッキングや人為ミスなどによるデータ損失の危険性が課題となっている。マイクロフィルムは、デジタルデータの弱点を補完する存在だといえる。
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