また、同社は「デザインを通じたリサイクル品の価値向上」を重要視している。単に使用済み材料を別の素材にリサイクルするだけでは、ビジネスとしての持続可能性に限界があるという。
「例えば、使用済みプラスチックをリサイクルし、燃料として市場に出すのと、板材として市場に出すのと、家具や内装材などのプロダクトとして市場に出すのだと、リサイクル材1kg当たりの単価で考えると、圧倒的にプロダクトが優れる。固形燃料にすると1kg5円にしかならないものが、プロダクトにすると4000円まで上がったケースもある」と間瀬氏は語った。
このように、デザインを通じてリサイクル品の価値を高めたさまざまなプロダクトが披露された展示会がREMARE Plastic SUMMIT 2026 Exhibitionだ。
REMARE Plastic SUMMIT 2026 Exhibitionでは、カンロやコクヨ、デンソー、日東工業、フジシールインターナショナル、三坂ライト工業、三菱電機とデザイナーがタッグを組み、各企業から生まれる廃材を起点に開発したプロダクトが展示された。
同展示会では、リサイクルプラスチックを「実験」ではなく、実際に社会で使われる「実装」のフェーズへ進めることをテーマとしているという。
展示物は、補助輪やツールボックス、コースター、ペントレイ、オセロ、キャンディークリップ、キャンディースタンド、キャンディーキャニスター、ソフトリングチェア、ソフトリングペンダントライト、サイドテーブル、トレイブロックテーブル、お盆、ベンチなど、多岐に及ぶ。
展示物の一例として、デンソーのデザイン部門が、使用済みのウエハーケースのフタや空調管理システム(HVAC)、シュラウドファン外装をリサイクルして得られたポリ塩化ビニールやポリプロピレン(PP)、ガラス繊維強化PPを活用して開発した補助輪「Re-Cycle Wheels(リサイクルホイールズ)」を紹介する。
デンソーはこれまで、自動車部品を通じてさまざまな人の移動を支えてきた。今回の展示会では、その思いを子供たちの「はじめての運転」へと広げるため、子供の成長とともに短期間で役目を終え、廃棄されることが多い補助輪に着目し、Re-Cycle Wheelsとそのパッケージの開発に取り組んだ。
Re-Cycle Wheelsは、ウエハーケースを再資源化したPP100%の板材「Wafer White」、HVACをリサイクルしたPP100%の板材「HVAC Black」と「HVAC White」、シュラウドファン外装を再資源化したガラス繊維強化PP100%の板材「Shroud Fan Black」が採用されている。
デンソー デザイン部門の説明員は「Wafer Whiteは、柔らかい素材特性を生かし、地面の振動を吸収するタイヤ側面に使用されている。HVAC BlackとHVAC Whiteは、振動をコントロールする特性を踏まえて、衝撃を逃しつつ支えるホイール部分に活用されている。Shroud Fan Blackは、ガラス繊維入りで強度が高いため、タイヤの軸に利用されている」と述べた。
なお、同製品は1つの動作で簡単に組み立てられる「一軸構造」を採用している。Re-Cycle Wheelsのパッケージには、組み立て方法や分解方法、利用素材の特徴、使用箇所が記載されていることに加えて、返送にも活用できる構造とした。
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