ここまでの内容を踏まえ、SUGENAは日本の勝ち筋を「部品」「構え」「時間」の3つに整理した。
まず「部品」では、全てを自前でそろえるのではなく、日本がすでに強みを持つ領域は守り、現時点で海外に優位性がある領域は割り切って調達する。その一方で、まだ決定的な勝者がいない領域には積極的に入り込み、将来の競争力につなげていく。
「構え」では、外部の技術を活用しながらも、競争力の源泉は外部に委ねないことが重要になる。技術や部品を調達しても、システム設計や現場のデータは自ら握る。また、それらを実際の現場で使える形に落とし込む人材を育てることも欠かせない。
「時間」では、SUGENAの目標として、まず現場で実証し、接触作業のデータを蓄積する。その上で、海外の技術も活用しながら日本の手や安全設計を組み合わせ、人に触れる仕事ができるロボットへとつなげていく道筋を描く。
こうした戦略を考える上で欠かせないのが、経済安全保障の視点だ。部品の供給を途絶えさせず、現場のデータや設計/改良のノウハウを手元に残す。その上で、何を外から調達し、何を自ら持つかを見極める必要がある。
須毛原氏は「今買った方が得なもので、売ってくれるのであれば、それを使うことは普通にあり得る。ただ、経済安保を意識しながら考える必要がある」とした上で、「今は買うが、将来は自分たちで作る。それを設計していくことが非常に大事だ」と語った。
中国と同じものを全て自前で作る必要はない。使える技術や製品は取り込みながら、強い領域は守り、データや設計、手といった競争力の源泉は自ら握る。須毛原氏は「必要以上に脅威と感じる必要はないかもしれないが、中国の現実は正しく理解する必要がある」と指摘しつつ、「日本には強みがあり、勝ち筋があると心から思う」と締めくくった。
恐るるに足らず? 中国フィジカルAI主要15社と5大集積地で見る「点と線と面」
“日本の脳+中国の身体”に勝ち筋? フィジカルAI、日本の取るべき戦略とは
次なる産業革命へ、トップはかく語りき NVIDIA/富士通/ファナック/安川/川重
現場に近づくフィジカルAIとヒューマノイド、ロボットテクノロジージャパン2026
なぜフィジカルAIの象徴がヒューマノイドなのか@2025国際ロボット展Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク