住友ベークライトは、先端半導体パッケージ向け封止材の生産能力を中国とシンガポールで増強する。
住友ベークライトは2026年10月9日、中国の蘇州とシンガポールにおいて先端半導体パッケージ向け半導体封止材の生産能力を増強すると発表した。両拠点に、モールドアンダーフィル(MUF)用封止材「スミコン EME」と圧縮成形用顆粒(かりゅう)封止材「スミコン EME Version GR」の生産ラインを新たに導入する。
生成AI(人工知能)や通信衛星などに用いられる先端半導体の需要は、中国と東南アジアを中心に急速に拡大しており、半導体パッケージには、さらなる高密度化、薄型化、大型化への対応が求められている。
同社のMUF用封止材は、微細な隙間への優れた充填(じゅうてん)性と低反り性を備え、はんだ接続部の充填とパッケージ全体の封止を一括して行うことで、高い信頼性と製造工程の効率化を両立できる。
また、顆粒封止材は、優れた狭部充填性に加え、フィラーサイズ、樹脂粘度、顆粒粒度を最適に制御する技術により、大型パネルにおいても均一な成形性と低反り性を実現し、先端半導体の生産性向上に役立つ。こうした製品や技術の強みを生かし、拡大する需要に迅速かつ安定的に対応するため、中国の蘇州とシンガポールの生産能力を増強する。
中国蘇州のグループ会社である蘇州住友電木では、2024年に完成した新工場の敷地内に建屋を増築し、MUF用封止材および顆粒封止材の生産ラインを新たに導入する。生産開始は2030年度を予定している。
シンガポールのグループ会社であるSumitomo Bakelite Singaporeでは、既存工場建屋内に、MUF用封止材および顆粒封止材の生産ラインを新たに導入する。生産開始は2028年度末を予定している。
今回の増産投資により、MUF用封止材の生産能力は現行の約2倍、顆粒封止材は約3倍に拡大する見込みだ。さらに、2026年10月末に予定する京セラからのケミカル事業譲受により、同社が有するMUF用封止材と顆粒封止材の生産能力が加わる。これらの取り組みにより、日本、中国、東南アジアを含む主要な先端半導体生産地域で、供給体制を強化する。
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