「自社の金型管理の状況を踏まえたとき、取適法に基づく行政からの勧告を受けるのではないかという懸念がありますか」という設問に対し、「非常に懸念している」「やや懸念している」と回答した割合は、合計で65.7%となった。
従業員規模別で比較すると、従業員数300〜999人の企業で61.0%、1000〜4999人の企業で72.0%、5000人以上の企業で64.0%となり、全ての規模で6割を超えていることが判明した。このことから、企業規模にかかわらず、多くの製造業が金型管理や委託先取引における行政勧告リスクを実感していることが明らかとなった。
実際に、大企業を含む製造業でも金型の無償保管を巡る勧告事例が出ている。金型の保管や費用負担を巡る対応は、現場部門だけでなく、調達/購買や法務、品質、経営管理など複数部門にまたがる課題である。企業は、勧告リスクを把握した上で、金型の所在/利用実態/契約条件を可視化し、全社的に是正を進める体制づくりが必要となっている。
「取適法対応のために、今後着手する予定/検討している施策はありますか」という設問に対し、「金型管理システムの導入」が51.3%と一番多く、次いで「委託先との契約書・覚書の見直し」が42.3%、「保管費用の負担ルールの策定」が35.0%、「委託先との定期協議の実施」が32.7%となった。このことから、システム面と契約/運用面の両方で対応が検討されていることがうかがえる。
取適法対応では、まず金型の所在や利用実態を可視化することが前提となる。金型は一次委託先だけでなく、二次、三次委託先に渡って保管/使用されている場合もあり、発注元が実態を把握できていないと、無償保管や費用負担の未整理を見落とすリスクが存在する。そのため、金型管理システムの導入は、金型/品目/委託先/契約情報をひも付けて管理し、対応すべき対象を明確にするための基盤として運用できる。
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