気候変動対策に関しては、Scope1、2領域での削減に向け、グリーンエネルギーの創出と運用を組み合わせた統合ソリューションの実現を目指す。基本的な考え方として、まずは化石燃料を使用している設備の電化を推進し、電化が難しいものについては水素燃料への代替を進める。最終的には社内で排出するCO2と水素を組み合わせてメタネーションを行い、エネルギーを循環できるようにする。
この実現に向けたグリーンエネルギーの創出と運用に関する取り組みの1つが、電力会社との提携だ。ヤマハ発動機と中部電力ミライズとの協業により、エネルギーマネジメントの共同実証など、自社拠点のカーボンニュートラル化を推進する。また、両社が中心を担う「遠州脱炭素プロジェクト」により、余剰電力の融通を地域で進め、再生可能エネルギー比率の向上を図る。
もう1つ、強化を進めているのが、水素を利用できる仕組みの確立だ。そのための取り組みが、水素実証棟「ZERO BLUE LAB 未森」だ。ZERO BLUE LAB 未森には、水素ガスに対応した溶解炉および熱処理炉を導入し、これらと関連技術の実証実験を行っている。さらに、安価なグリーン水素を製造する設備、排ガス中のCO2を合成メタンに変換するメタネーション装置も導入し、包括的なカーボンニュートラル技術の確立を目指している。
水素利用技術を活用することで、残存するCO2排出量削減を進める。具体的には2028年から国内工場への水素関連技術の実装を進める。最終的に2035年度までにグループ会社も含め、社内の製造工程への実装を終える計画だ。
ヤマハ発動機 生産技術本部 チーフ・ストラテジーリードの原田久氏は「グリーン電力の運用を考えた時、水素は大きなカギを握る存在だと考えている。効果的に活用するために必要な技術をZERO BLUE LAB 未森で実証し、確立された技術を国内外の拠点に展開する」と語っている。
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