現在のLLMはインターネットや書籍などの「間接的な情報」から学習しているため、現実世界の物理法則や“物を手放せば落ちる”といった抽象的な人間の一般常識/概念を真に理解していない。この状態を突破するため、AIが現実世界を理解し想像できる「世界モデル」の研究が進められている。
世界モデルは、飛行中のヘリコプターを見た際に、ヘリコプターの向き/状態から次はこの辺りに飛ぶのではないかという人間がするような想像力をAIに与え、実世界を予測するためのシミュレーション環境として活用できる。これにより、汎用人工知能は計画案を事前に評価し、実世界で直面するさまざまな課題に対して最適な行動をとることが可能になる。
長谷氏は「人間は約4歳で世界モデルが出来上がるといわれている。世界モデルの獲得に必要なデータ量は、現在のLLMと比較して約50倍になると予測されている」と語る。大量のデータを学習できるモデルと大規模計算が可能な基盤整備が、世界モデルの獲得に必要である。
世界モデルを実現するためには、人間の視覚成長のメカニズムを模倣することが効率的だといわれており、AIスマートグラスのようなデバイスから得られる1人称視点のデータによる自己学習手法も考えられている。
また、汎用人工知能の実現には、AI学習を人依存から脱却する必要があるという。長谷氏は「AIの自己学習は重要なポイントである。実世界は常に変化しており、これに追従する形で、AI自身がこれまで経験した内容から学ぶといった変化が起きないと進化はしていかないだろう」と述べている。
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人間の脳のように振る舞う汎用人工知能を開発するための方法論を標準化Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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