大阪工業大学と阪本薬品工業は、水を吸って膨らみ、上に乗せた物体を持ち上げる立方体形状のハイドロゲル粒子を開発した。電気やモーターを用いず、吸水という自然現象のみで重りに抗して物体を持ち上げるリフト機能を実証した。
大阪工業大学と阪本薬品工業は2026年3月12日、水を吸って膨らみ、上に乗せた物体を持ち上げられる、小さなゲル粒子の開発に成功したと発表した。電気やモーターを用いず、吸水という自然現象のみで重りに抗して物体を持ち上げるリフト機能を実証した。
今回開発したのは、サイコロのような形をした数mmサイズの立方体ゲル粒子だ。同粒子を4つ並べ、その上にガラス板と重り(合計約10グラム)を置いた状態で粒子に水を加えると、水を吸収してゆっくりと膨らみ、電気やモーターも使わず、重りを約1mm持ち上げた。
球状のゲル粒子は転がりやすく、安定性に課題があった。今回の立方体ゲルでは、平らな面同士が接触して位置が安定した他、傾けても転がりにくいことが確認できた。このことから、形の違いが機械的な安定性を大きく左右することが分かった。
立方体や四面体、正十二面体など、形や大きさも自在に設計可能なため、水で動く小さなアクチュエーターや軟らかいロボットなどへの応用が期待できる。さらに同粒子は、有機溶媒を使わない環境に配慮した方法で合成されている。今回の技術は、電気に頼らない次世代のスマート材料として期待できる。
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