デクセリアルズは2026年3月期第2四半期決算の発表で、通期業績予想の売上高などを上方修正したことを明かした。
デクセリアルズは2025年11月13日、東京都内とオンラインで記者会見を開催し、2026年3月期第2四半期(2025年4月1日〜9月30日、中間期)の連結業績と通期業績の予想を発表した。
2026年3月期第2四半期におけるデクセリアルズの連結業績の売上高は前年同期比3.7%減の574億円で、事業利益は同9.7%減の201億円、営業利益は同14.7%減の199億円となった。
売上高に関しては、蛍光体フィルムの販売終了や自動車向け反射防止フィルム(ARF)における新規納入積み上げの影響があったが、光半導体やカメラモジュール向け形状加工異方性導電膜(ACF)などの拡大により、その影響をカバーし、為替の影響を除くと横ばいとなった。
事業利益についても、売上高同様のマイナス影響および光半導体向けを中心とした成長投資による固定費の増加を、高付加価値製品の拡大でカバーし、為替の影響を除くと横ばいだったという。
主要最終製品の市場およびデクセリアルズの動向では、タブレット端末市場は前期並みだったが、同社では一部採用モデルの数量減によりマイナスとなった。ノートPC市場は買い替え需要が継続したが、同社ではハイエンド製品向けARFの好調は続いたが、蛍光体フィルムの販売終了影響によりマイナスだった。
スマートフォン市場は前期並みだったが、同社ではハイエンド向けカメラモジュール関連製品で高付加価値製品への置き換えが進み、プラスとなった。
デクセリアルズ 代表取締役社長の新家由久氏は「第1四半期に光半導体の生産で歩留まりに苦戦した。第2四半期に歩留まりの目標値に近づき、安定的に生産できる体制が整ってきている。宮城県登米市の工場に設置した新ラインでは、光半導体の試作が順調に進んでいる。このラインは自動化システムを搭載しており、既存のラインと比べて、歩留まりが良好だ」とコメントした。
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